黒部ダムに眠る！富山の地酒「黒部ダム貯蔵酒」とは

2024年７月19日に発売開始となる「黒部ダム貯蔵酒」のお披露目会に参加してきました。
約１年半、天然の貯蔵庫である黒部ダムで熟成された日本酒は、普段日本酒を飲まない方にもおすすめしたい、飲みやすくてまろやかな味わいでした。
今回は、「なぜ黒部ダムに日本酒？」と思われる方にぜひ知ってほしいこのプロジェクトのストーリーを紹介します！
併せて一緒に参加した方々に試飲の感想を聞いてみたので参考にしてみてくださいね。

掲載日：2024.07.18

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ライター：nanaco

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黒部ダムと富山の地酒のプロジェクト

2020年から、富山県内の酒造関係者とダム管理者が連携し、地域の酒造が製造した「日本酒」を「地域のダム施設」に貯蔵・熟成し販売する「とやまダム熟成酒プロジェクト」が始まりました。

県内の宇奈月ダム、有峰ダム、成出ダム、久婦須川（くぶすがわ）ダムには、それぞれのダムの流域の水を使っている酒蔵の日本酒が貯蔵され、これまでも出荷されてきました。第４弾となる今回は、「黒部ダム貯蔵酒」として、黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放、旅行商品化の記念商品として位置づけ、2022年から14の酒蔵の日本酒16,008本が黒部ダム内に貯蔵され、2024年に搬出が行われました。

「お酒が熟成する」とは

日本酒は、しぼりあがって、瓶に詰められた後も品質が変化します。これは、お酒の中に含まれる成分が、気温などから影響を受けるためです。なので、できあがったばかりの新酒と、しばらく貯蔵したお酒とでは、風味も異なります。
一般的に、熟成酒は、新酒のお酒と比べて「角が取れてまろやか」な味わいになると言われています。
実際に試飲した「黒部ダム貯蔵酒」もまろやかな味わいで飲みやすく、中にはメロンのようなフルーティーな味わいのものもありました。

ダムはまるで天然の貯蔵庫

写真提供:北陸酒販株式会社

そもそも、なぜ「ダムの中にお酒を貯蔵？」と思われるかもしれないですが、お酒を熟成させるのに大事なポイントがダムの環境の中に揃っているのです。
それは、「日光（紫外線）が当たらない」という点と「年間を通じて温度変化が少ない」という点です。

さらに、熟成によって味わいの膨らみが広がり、奥行きのある旨みを感じやすい種類のお酒を各酒蔵で選定し、ダム内で貯蔵していました。

Column

ダムと日本酒の共通点

富山の豊かな水の恩恵を受けるのは、ダム施設も日本酒造りも共通しています。この共通点がこのプロジェクトのスタートにもなりました。

実際に試飲した感想を聞いてみた！

お披露目会に一緒に参加していた方に感想を聞いてみました！

参加者の声

すべてにやわらかさがありつつも、不思議なくらい14酒14様の味わいでした。何種類かそろえて、素敵なラベルの見比べをしながら、飲み比べを楽しみたくなるお酒です。

参加者の声

まろやかで澄んだ味わいと、香りの豊かさに感動！１年半の熟成期間に思いを馳せながら飲むと一層美味しく感じました。

参加者の声

熟成されてなお、蔵ごとの個性が際立っていて楽しめました。飲み比べがおすすめです。

特別仕様のラベル！

この「黒部ダム貯蔵酒」のおすすめポイントは、日本酒の味わいだけではありません。
14種類ひとつひとつ異なるデザインのオリジナルラベルもおすすめのポイントのひとつです！
「黒部ダム貯蔵酒プロジェクト」の担当の方が、新たな観光ルートである「黒部宇奈月キャニオンルート」へ視察に行った際にインスピレーションを受けた言葉の数々が、黒部ダムやキャニオンルート内のスポットの写真を背景に散りばめられています。

黒部ダムで貯蔵された日本酒を通じ、黒部川を開拓した先人たちの挑戦や電源開発の歴史に思いを馳せることができるかっこいいラベルになっています。

黒部宇奈月キャニオンルートについて

購入方法について

黒部ダム貯蔵酒は、県内の酒販店のほか、専用オンラインサイトでの購入や県外のアンテナショップでも購入できます。
◆県内
県内の酒販店
◆県外
「日本橋とやま館」ショップフロア（東京都中央区日本橋）
「HOKURIKU＋（ホクリクプラス）」（大阪府大阪市北区梅田KITTE大阪２階）※7/31〜

ぜひ、黒部ダムの電源開発の歴史に思いを馳せながら、貯蔵酒を味わってみてくださいね。

富山の日本酒を楽しむ様々な取り組み

県内では、1年を通して富山の日本酒を楽しむことができるイベントが多く開催されています。
富山駅構内で年に数回開催される「とやま駅ナカ酒BAR」では、１杯250円で気軽に富山の銘酒の飲み比べができます。
酒蔵の方も参加されているので、直接酒蔵の方とお話しておススメの銘柄を聞き、お酒を楽しめるのがこのイベントの推しポイントでもあります。

さらに、毎年新酒の時期（例年1月中旬〜3月中旬）には、富山駅周辺の参加店で新酒と酒肴がセットになった「ほろ酔いセット」を楽しめる「とやま酒ウォーク」も開催されます。

他にも「富山の地酒ファン倶楽部」のSNSには、日本酒ファンの方も、これからデビューしてみたい方にもおすすめな情報やイベントの詳細が紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。