富山の新ソウルフード!?スパイスたっぷり多国籍カレー4店舗をご紹介!

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「カレー」と一言でいっても、世界には風土や食習慣に合わせてさまざまなスタイルのカレー(のようなものを含め)があります。

富山は他県に比べインド・パキスタン系の飲食店が多いと思いませんか??

今回はパキスタン・インド・スリランカのカレーが食べられるお店をご紹介します。

「イミズスタン」と言われるほど、パキスタン系の飲食店が多い射水市

今では現地系カレー店を総称して「イミズスタン」と言われるほど、パキスタン系の飲食店が多い射水市。
射水市には貿易業を営むパキスタン人のコミュニティがあり、彼らのための食事処として広まったようです。

「イミズスタン」と呼ばれるお店はどのお店も異国情緒が漂っています。
お店によってはスパイスなどの食材が購入できるグロッサリーを併設している店舗もあり、通常のスーパーでは見かけない食品が購入可能。見ているだけで旅行気分が味わえます。

【1.アルバラカ】シーラライスって知ってますか?

「アルバラカ」は2019年にオープンした射水市にあるインド・パキスタン料理店。道の駅カモンパーク新湊のすぐ隣にあります。

今回私が選んだ「ターリーセット」はビリヤニを中心に様々な種類のカレーやサラダ、おかずが楽しめるセットメニュー。
ビリヤニとはインドやその周辺国で食べられているスパイスとお肉の炊き込みご飯のこと。
ビリヤニはお祝いの食事とされているだけではなく、屋台で日常的に食べることもでき、国民食として幅広く愛されているメニューです。

「アルバラカ」のビリヤニで驚いたのはお米のカタチです。こちらのお米は細く長い形が特徴の「シーラライス」を使用しています。
高級食材と言われる「バスマティライス」よりさらに貴重なお米なのだそう。
パキスタンから取り寄せているシーラライスは香りがよく、ビリヤニにピッタリなパラパラっとしたお米でした。

その他、マイルドでやさしい味わいの豆カレー、ダルタルカことムングダール(緑豆のひき割り)や野菜、チキンなどが楽しめます。
おかずのバリエーションが豊富にも関わらず、オリジナルで調合したスパイスがアクセントとなり、食べ飽きることもなく、ペロリといただけました。

内容は
・チキンビリヤニ
・チキンカリー
・サラダ
・ダルタルカ
・ミックスベジタブル
・チキンティッカ
・マライティッカ
・パーパル
・冷たいラッシーか温かいチャイがついてきます。

「アルバラカのカレーはパキスタンのカレーです。身体のために青唐辛子をよく使います。風邪も吹き飛ばしますよ」とパキスタン出身のオーナー・ミスバ・ウル・イスラムさん。

ミスバさんオススメはターリーセットをさらに豪華にした「アルバラカ・ターリーセット」。
スパイシーな具が包まれた三角形のサモサや、インド定番のデザートハルワなど様々なメニューがちょっとずつ楽しめるそうで、次回はこちらにチャレンジしてみたいと思います!

【2.ホットスプーン】ハリームを求めて

射水市小杉駅すぐそばにある「ホットスプーン」はグロッサリー併設のインド・パキスタン料理店です。イミズスタンのお店は車が無いと行きにくいことが多い中、こちらは駅から徒歩10分ほどで行けます。

到着するなり、ランチについてくるはずであろうサラダとラッシーが配られます。サラダのドレッシングはパプリカの色味とスパイスが効いていて、テイクアウトしたいぐらいでした。

今回はハリームとナンのようなパン、ロティをいただきました。

ハリームとは豆や肉を叩いて潰してペースト状にする手間暇かかる料理。
具材の原型がなくなるまで、我慢強く約10時間煮込むことから、ペルシャ語で「忍耐」というそう。繊維状になるまで煮込まれた肉と、ピューレ状になった豆が混ぜ合わさったカレーはねっとりとしたコクと食感です。

ホットスプーンのハリームは青唐辛子の爽やかな辛さと重厚さが印象的。さらにスライスされた生姜もいいアクセントになっています。ロティはハリームとの相性も完璧でした。


店内は子供用の椅子や小上がりもあります。さらに子供メニューもありました。

店内奥にはグロッサリーも併設されています。
どう使うのか分からないスパイスやどんな味がするのか検討もつかないデーツのお菓子など、好奇心を刺激するようなラインナップでした。
お土産にもぜひ!

【3.nilcurry(ニルカレー)】富山カレー業界にスリランカも参戦!

富山はインド・パキスタンだけではありません。タイやバングラディッシュなどもありますが、スリランカ料理のお店も近年増えてきたように感じます。
「nilcurry(ニルカレー)」はスリランカ出身の店主・チャトウリカさんが作るスリランカ料理のお店。富山地鉄立山線五百石駅がある「立山町元気交流ステーションみらいぶ」の1階にあります。

スリランカ料理は様々な種類のカレーを一皿に入れてご飯と混ぜて食べます。混ぜることでさまざまな味のカレーが合わさって奥深い味に。
またスパイスの効いた辛口のカレーが定番です。

そこでスリランカビギナーには野菜たっぷりの「マイルドプレート」がおすすめ。辛さ控えめのさつまいもカレーを中心に、たっぷりの野菜がいただける一皿になります。(撮影時はキノコカレーでした)

使用するスパイス、お米は現地から直輸入。お米はインディカ米の“高級米”とうたわれるバスマティ米と県産米をミックスしているそうですよ。

スリランカ流の辛さも受け入れられる方には「スリランカプレート」がおすすめ♪
チキン&ダールカレーにサラダ4種、カッタサンボルが付いたプレートになります。

カッタサンボルとは日本でいうふりかけのようなもの。
カッタは魚の種類モルディブフィッシュ。サンボルは混ぜものという意味になります。鰹節のようで鰹節ではない不思議な感覚になるふりかけです。

さまざまな種類のカレーを一皿に入れてご飯と混ぜるのがスリランカ流。食べ進めるうちに奥深い味になるので、混ぜ合わせながら楽しんでくださいね。
 

【4.デリー】富山カレー文化はこの店から始まった

様々なお店を紹介しましたが、多国籍カレーのフロンティアとして忘れてはいけないと私が思うお店が「デリー」です。
デリーは1971年、高岡市末広町に1号店が誕生しました。(現在は閉店)
富山にあるデリーは東京・銀座にあるデリーの暖簾分けになります。

インドに魅せられた高岡の早川さんが東京に美味しいカレーがあると聞きつけ、東京・銀座デリーに赴きました。
デリーの創業者が小矢部出身ということも重なり、家族で修行に行ったのだとか。

そこから半世紀。高岡市あわら店、富山市根塚店、富山市山室店、高岡市駅南店と県内4店舗がオープンし今に至ります。
それぞれのコックの手によって多少味の変化はありますが、デリーの基本の味を守り営業しているそうです。

今回私がいただいたのは創業から不動の地位を誇る「デリーランチ」。
デリーランチはタンドリーチキンとカレー、ご飯orナン。そしてチャイorラッシーがついているランチセットです。

旨味たっぷりのタンドリーチキンは国産の桜姫を使用。桜姫は鶏独特の臭みが少なく、一般の鶏肉に比べてビタミンEが3倍以上と素材にもこだわっているそうです。

付属のカレーはデリーかインド、カシミールから選択できます。私はプラス300円を支払い、大好きなコルマカレーにカスタマイズしました。

コルマカレーは限界まで炒めたタマネギと、香りのあるスパイスとの組み合わせが絶妙なカレーです。
一人前に一個から一個半のタマネギを焦がさずに炒めてあり、この黒いカレーの色はその炒めタマネギの色そのままなんだそう。

たっぷりの玉ねぎにニンニク、ショウガ…そして隠し味にはなんと梅干しが使用されているそうです!
タマネギの濃厚でこってりとした甘みと旨みが食欲をそそります。

バイプレイヤーの福神漬けはこれまた絶妙な味付け。程よい甘さがスプーン休めにピッタリです。

お土産にぜひテイクアウトしていただきたいのが「アンコナン」。創業当初から、子供から大人まで食べられるメニューは何かと模索していた時に生まれたそうです。
文字通り、ナンの中にアンコが入っています。カリッとしたナンに甘いアンコがナンともマッチ。子供たちも大好きなオヤツメニューです。

No CURRY , No LIFE!

今でこそ、様々な流れがあってインド・パキスタンをはじめとする料理店が増えてきていますが、ルーツを知ることによって、さらに味わい深くカレーを感じることができました。

富山でぜひ美味しいカレーを召し上がってくださいね。

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