島川あめ店の「麦芽あめ」江戸時代から愛される甘味の魅力!

  • 島川あめ店の「麦芽あめ」江戸時代から愛される甘味の魅力!-0

昔ながらの製法で作る「麦芽あめ」を知っていますか? 富山には江戸時代から地元の人に親しまれている甘味「麦芽あめ」があります。今回は「麦芽あめ」を製造販売する「島川あめ店」の魅力についてご紹介します。富山旅行のお土産にもぴったりですよ。

「島川あめ店」の江戸時代から続く、伝統の甘味

1663年(寛文3年)に創業し、360余年、現在は富山市古鍛冶町(ふるかじまち)に店を構える「島川あめ店」。「麦芽あめ」の水飴をはじめ、豆菓子などを製造販売するお店です。
現在は14代目・島川晋社長が伝統の味を守り続けています。

富山のくすりと麦芽の関係

富山の主要産業の一つである薬。
江戸時代末期頃より丸薬づくりや薬の苦みを少なくするために麦芽あめが利用されていました。

「麦芽あめ」とは澱粉と麦芽のみで炊き上げられる甘味のこと。砂糖よりも甘味が優しく素朴な風味が特徴です。
黄金色に輝く麦芽あめは弾力と粘り気があり、口の中に入れるとあっという間に溶けていきます。やさしい甘さで嫌な甘みも口に残りません。

昭和に入り、甘味料としての砂糖の普及と、丸薬づくりの技術者の減少により、麦芽あめ造りは次第に衰退。富山市内のあめ店が次々と姿を消すなかで、現在、富山では「島川あめ店」のみとなりました。

麦芽あめで作られる、ほっこりおやつ

優しい甘さが特徴の「麦芽水飴」は、そのままいただくこともできますが、様々な料理やお菓子に使用することもできます。

「島川あめ店」では「麦芽水飴」をベースに豆菓子や洋菓子、アイスなど多彩なお菓子を展開しています。どこか懐かしく素朴なお菓子は手土産にもピッタリです。

麦芽水飴をよく練り込んで空気を含ませて作るのは「さくらあめ」。プレーンなさくらの他、抹茶、黒糖などがあります。

パッケージラベルの文字はなんと手書きで味があり、どこか懐かしく温かみを感じます。

富山県産大豆を芳ばしく煎りあげ、麦芽水飴と上白糖で仕上げるのは伝統の豆菓子「三嶋豆」。ポリポリつい手が伸びます。

切昆布と小さな煮干しを混ぜた「大豆のおやつ じゃこ昆布」は「三嶋豆」などの煎り大豆の商品を作る際に出た「欠け」や「割れ」のある大豆を活用するサスティナブルのなおやつです。

ココナッツ好きの私にはたまらない焼き菓子「あめ屋のココナッツ菓子」。グルテンフリーで素朴な甘さとココナッツ独特の歯応えがクセになります。

麦芽水飴と卵白だけで焼き上げたメレンゲ菓子「あめ屋のマーシュ」。口の中の水分でシューッと溶けていく優しいスイーツです。飲み込みにくい方にも喜ばれているそうです。

身体にもやさしいあまみ

麦芽あめに含まれる麦芽糖は、甘みとしてだけではなく、様々な栄養素を含んでいます。近年、健康志向もあって全国から問い合わせがあり、ファンを増やしているそうです。

歴史ある製法を間近で体感!

富山IC近くの掛尾の工場では平日限定で工場見学(完全予約)も可能。さくらあめの制作体験などもできます。歴史ある「麦芽あめ」の見学は夏休みの自由研究にもってこいかもしれません。

【体験のお問い合わせ】
体験場所:島川あめ店の工場(富山市掛尾町456-1)
所要時間:30分
年齢制限:なし
料金:1人 1000円
開催日時:平日(春・夏・秋がおすすめ)
予約:3人以上、1週間前まで
問い合わせ:TEL 076-425-5104(店)

お店の情報

「皆さんとのありがたいご縁が、おいしくて身体に優しいあめづくりを続ける力になっています」と語る社長夫妻。
社長夫妻はスタッフの皆さんと共に味を守りつつ、1年1商品を目標に新商品開発に取り組んでいるそうです。

取材中、コーヒーと一緒に、麦芽あめとナッツで作った自家製のスプレッドをいただきました。これが麦芽あめで作ったアイスやクリームチーズとよくあい、優しい甘さが美味でした。おいしくて身体にも優しい「麦芽あめ」。ぜひ一度召し上がってみてくださいね。

店名:島川あめ店
ふりがな:しまかわあめてん
 
住所:富山市古鍛冶町6-7
電話:076-425-5104   
営業時間: 10:00-18:00(3〜10月)、10:00-17:00(11〜2月)
休:水曜
駐車場:4台
 

ランキング

#人気のタグ

テーマ

エリア

ライター紹介

ライター一覧を見る

同じテーマの記事

このライターの記事