【砺波・三郎丸蒸留所】グループ限定のナイトツアーとプレミアムディナーを体験

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北陸最古のウィスキー蒸留所がある砺波(となみ)市の「若鶴酒造三郎丸蒸留所(わかつるしゅぞうさぶろうまるじょうりゅうしょ)」。
蒸留所見学が人気だが、4名以上で同施設内レストラン「竈flamme炭三郎(かまどふらむたんざぶろう)」の夕食利用をした場合に参加できるナイトツアーを知っているだろうか。
昼とは違う一面を見せる蒸留所の見学と、極上ディナーを組み合わせた「プレミアム」なひと時を体験してきた。

ライトアップされ、昼とは違う雰囲気のナイトツアー

日も沈んだ18:00少し前、若鶴酒造三郎丸蒸留所を訪れると、施設内の建物が間接照明でライトアップされており、昼の雰囲気とはがらりと変わって優美で洒落た雰囲気を漂わせていた。

ナイトツアーの参加者は同施設内の「大正蔵」に集合、ガイドの概要説明の後、三郎丸蒸留所へ向かう。100年以上の歴史のある瓦屋根と白壁の2階建て蒸留所が照らされる様子は、レトロ感と温かみがあり、思わず写真に収めたくなる風景だ。

ガイドから蒸留所の歴史や製造過程の説明を受けた後、2階に上がって高岡銅器で製造された蒸留器や、麦汁を製造するタンクなどを見て回る。

特に発酵槽の箇所では、昼間の自然光とは異なり、ライトアップによって発酵の様子がくっきりと映り、酵母がまるで息をしているかのように見えたのが印象的だった。

麴(こうじ)を育てていた部屋を利用したプロジェクションマッピングでウィスキーの製造工程を学んだ後、ウィスキー樽の保管場所に移動、ずらりと並べられた樽を見学する。

見学後はウィスキーや日本酒の試飲

参加者は大正蔵に戻った後、お猪口(ちょこ)を受け取り、専用コインを使ってウィスキーや日本酒の試飲とショッピングを楽しむ。ショッピングは店舗営業の関係から試飲時間のみとなり、夕食後は閉店しているので注意してほしい。ナイトツアーの所要時間は、試飲と見学で約60分。

「竈flamme炭三郎(かまどふらむたんざぶろう)」のこだわり極上ディナー

見学が終わった後は、お待ちかねの夕食。「竈flamme炭三郎」のシェフは元富山第一ホテルフレンチの料理長。毎日かまどで炊き上げるご飯と、富山県産素材にこだわり、メニューにふんだんに使用しているのが特徴だ。和洋折衷料理プレミアムコースを味わった。

まずは前菜から。「となみ野玉葱ムースと射水桜鱒のスモーク」は器にカバーが掛けてあり、外すと煙が漂い、スモーキーな香りが広がる素敵な演出に驚く。スモークチップはウィスキー樽を再利用したもので、芳醇な香りの理由はそこにあった。味付けも自然で優しい。
「鶏白レバーのタルティーヌ」、「無花果(いちじく)と酒粕、クリームチーズのタルティーヌ」には酒粕を使用してまろやかに仕上げてあり、クリーミーで濃厚。「県産猪のリエットの春巻き」は、ジビエ(野生鳥獣の食肉)ならではの肉々しさを感じる一方、臭みもなく食べ終えた。

続いては北海道産のホタテ貝をポシェという調理法で煮込み、馬肉とポーチドエッグが合わせられた一品。器の周りに添えられたビーツのソースとの色どりが美しく、食べるのがもったいない気持ちになる。半生のホタテの柔らかさと馬肉のしっかりとした歯ごたえ、それを包み込むポーチドエッグのハーモニーを満喫する。

三品目は氷見うどんをイノシシ肉のボロネーゼでパスタ風に仕上げたグラタン。富山県産ジビエをここでも使用しており、ジビエへのこだわりと持続可能性を大切にする姿勢がうかがえる。コシがありのどごしの良い氷見うどんの洋風アレンジをしっかりと口の中で楽しんだ。

四品目はキジハタをトルコの食材「カダイフ」で巻いて焼き、キノコのスープで仕立てたもの。キノコのうま味が深く染み入った風味豊かなスープに、サクサクとしたカダイフの未体感な口触りが合わさる。口にスプーンを運ぶ手も軽快になる。

五品目のメインディッシュは、富山県産黒毛和牛の炭火焼き。炭火でじっくりと焼き上げられた和牛の外の焼き色と中の赤身との明暗の差が美しく、付け合わせの野菜類とソースの配置と色合いから、まるで一つの芸術作品に見える。炭火焼きの和牛はふっくらとした食感で、噛みしめるほどにジューシーな肉の味わいが口の中に広がっていく。思わず笑みがこぼれる一品で、赤ワインと合わせてじっくりと嗜めば、幸福感はさらに増すだろう。

六品目、ご飯ものはかまど炊きのごはんを使ったうなぎのだし茶漬け。重厚なメインディッシュの後であったが、ちょうど良い塩梅の量で、ワサビを溶かし、さらさらとすっきりお腹に収められた。

最後のデザートは、単品としても人気の高い「若鶴升の酒粕ティラミス」。日本酒の升に入ったティラミスに、ちょこんと花があしらえてあるのが可愛らしい。口にすると、滑らかなくちどけに、ほんのりと酒粕の風味が感じ取れる。チーズの濃厚さを感じる一方で、甘さ控えめでさっぱりとしており、コーヒーを挟みながら食べ終えた。

地ウィスキーや地酒の飲み放題プランも

プレミアムコースは視覚、嗅覚、そして味覚を楽しませてくれる内容で、食べ終えた後はきっと満足感に包まれるだろう。同コースは4人以上から予約を受け付けており、ランチタイムでの利用も相談に応じている。家族の特別な日やパーティー、会社行事や団体旅行での利用がおすすめだ。
また、別料金で時間制飲み放題のドリンクプランもあり、三郎丸蒸留所のウィスキーやスモーキーハイボール、若鶴酒造の日本酒や焼酎などの地の酒を気兼ねなく楽しめる。お酒と食事のマリアージュ(調和)を堪能してみてはいかが。
 

若鶴酒造三郎丸蒸留所の地図はこちら

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