大阪駅に「HOKURIKU+(ホクリクプラス)」が開業!北陸3県アンテナショップの見所を富山県民視点で紹介

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JR大阪駅西口直結の商業施設「KITTE大阪」が2024年7月31日に開業、同施設内に富山・石川・福井の情報発信拠点「HOKURIKU+(ホクリクプラス)」がオープンした。見て食べて買って北陸3県の魅力を体感し、誘客を図るアンテナショップとなっており、富山県民ライターの視点から「HOKURIKU+」の見所を紹介する。

JR大阪駅西口直結の新スポット 4つのエリアで構成

「KITTE大阪」は、旧大阪中央郵便局周辺を再開発した日本郵便の「JPタワービル」内にある商業施設で、JR大阪駅西口に直結している。38階建てのうち、同施設は地下1階から6階までを占め、飲食や衣類、雑貨やアミューズメントなど約100店が出店する。そのうちの一つの「HOKURIKU+」は、日本各地のアンテナショップが集結する2階に店を構えた。約240㎡の売り場は、北陸の雰囲気に包まれながら地酒とつまみを楽しめるバーエリア、特産品や伝統工芸品等の物販エリア、県外や外国人観光客への観光情報発信エリア、3県のイベントスペースの4つで構成されている。

「バーエリア」北陸の雰囲気に包まれて自慢の地酒とつまみで一献

まずは北陸各県自慢の地酒を味わえるバーエリアから。約6人が利用できるカウンターには、石川県の能登産杉が使用され、手を置くと柔らかな木の温もりが感じられる。上を見上げると、照明器具には富山県の高岡銅器が採用されており、カウンター下を見ると福井県の笏谷石(しゃくだにいし)がブロック状に積まれて土台を成している。3県の資材や工芸品が至る部分にあり、バーにいるだけで北陸への興味が自然と沸いてきた。口でも魅力を感じようと、筆者は地酒の飲み比べセットとおつまみの3県コラボセットを注文した。

飲み比べセットは高岡漆器に「黒部峡(くろべきょう)」、珠洲(すず)焼に「加賀鳶(かがとび)」、笏谷石に「梵(ぼん)さかほまれ磨き三割五分」と、各県の工芸品の杯に地酒が注がれており、贅沢なひと時を演出している。おつまみセットは、九谷焼の器にほたるいかの素干し(富山)、いかのスモーク(石川)、うめクリームチーズ(福井)と各県おすすめの酒の肴が盛られている。

黒部峡が入った高岡漆器の杯を手に取ると、貝殻を薄く切って装飾する技法の「青貝塗(あおがいぬり)」を施した桜模様が、酒に浸されてひと際美しく見える。滑らかですっきりとした黒部峡の口当たりを感じつつ、ほたるいかの素干しを食むと、凝縮されたうま味が酒と合わさり始める。思わず目をつむり、味の行く末を口の中で楽しむ。

石川県の加賀鳶は、キレが良くふっくらとした上品な飲み口で、噛めば噛むほど味が出るイカのスモークとの相性は抜群だ。能登半島地震の復興に思いを馳せながら、珠洲焼の杯を傾ける。

福井県の梵は、口当たりは軽いけれども後に苦味が残るクセのある味わい。この地酒に濃厚かつ芳醇なうめクリームチーズがすこぶる合う。酒が入って青みがかった笏谷石の杯にも目を奪われる。酒好きな筆者はこの一献に驚きと感動を覚え、まだ知らぬ北陸の酒文化を体感した。

また、バーの手前には日本酒サーバーが設置されており、コイン購入で3県の酒が気軽に試飲できるようになっている。

「物販エリア」定番から通好みまでの富山県特産品100点を揃える

続いては、北陸の名産品と工芸品がずらり並ぶ物販エリア。富山県の販売区域は「富山湾鮨」のオブジェが目印で、定番から通好みまでの約100点の商品を揃えている。銘菓では、しろえびせんべいや、カスタードケーキのような食感が人気の「甘金丹(かんこんたん)」といったおすそわけに最適な商品を取り扱っている。

さらに、「HOKURIKU+」限定商品として、富山市の有名パティスリー「JUN」の冷凍チーズケーキうめ雪味が注目を集めている。食品では、富山ブラックラーメンや氷見うどんなどの麺類、氷見牛カレーやとろろ昆布といった富山県民おなじみの品もある。

冷蔵および冷凍コーナーでは、赤巻きや昆布巻きなどのかまぼこ、ホタルイカの沖漬け、いかの黒作りなどの海産物も充実している。

飲料コーナーでは、バーエリアで取り扱う酒や、「富山ブラックサイダー」といったご当地ドリンクもある。

このほか、富山の伝統的工芸品の「高岡漆器」や「高岡銅器」の器、「越中福岡の菅笠」の名刺入れといった商品も置かれている。思わず手に取って見入ってしまう細かな技術で作られた工芸品は、贈答品にもぴったりだ。

Column

富山の伝統的工芸品とは-1

富山の伝統的工芸品とは

富山の伝統的工芸品と、工芸品に携わる職人の想いを取材した記事はこちらから。

伝統工芸職人取材

石川県の販売区域は、マスコットキャラクター「ひゃくまんさん」がお出迎え。「圓八(えんぱち)」のあんころもち、「まつや」のとり野菜みそといった人気の品を購入することができる。

福井県の販売区域では、名物の羽二重餅や、ジューシーで豊かな食感の「谷口屋」の油揚げを購入することができる。

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ます寿しをはじめ北陸3県の押し寿司が勢ぞろい-1

ます寿しをはじめ北陸3県の押し寿司が勢ぞろい

北陸3県のアンテナショップならではの設えとして、富山の「ます寿し」、石川の「笹寿司」、福井の「焼き鯖寿司」と各県を代表する押し寿司のコーナーもある。海の恵みから生まれた各県の寿司を食べ比べるのも面白そうだ。

「観光情報発信エリア」北陸地区の総合的な観光を提案 外国語対応も

観光情報発信エリアは、英語をはじめとした多国語対応可能な係員が常駐し、関西圏や外国人の観光客に北陸3県の観光情報などを提供する。これまでの観光案内所は、各県の観光情報のみを取り扱う縦割りの情報発信になりがちだったが、同所では北陸を一つの観光地域と捉え、総合的に案内できるのが特徴だ。例えば、北陸地区の温泉めぐりについて、富山の宇奈月温泉から入り、石川の加賀温泉郷を経て、最後は福井の芦原温泉を訪れる、というモデルコースを提案する。そのコースに隣県の垣根がない観光スポット情報を肉付けして案内でき、満足度の高い旅行計画への一助となるだろう。
 

「イベントスペース」季節やテーマに応じてフェアを展開

イベントスペースでは、季節やテーマに応じて北陸ならではのフェアを展開する。今回は夏らしく、大門(おおかど)そうめんや越前そば、中島菜うどんといった冷やして食べたい麺類と、地ビールや地サイダーなど爽快感のある飲料が陳列されていた。イベント情報は「HOKURIKU+」のホームページで随時更新されている。

「HOKURIKU+」アクセス方法

「HOURIKU+」の富山県からのアクセス方法は、県内各新幹線駅から北陸新幹線に乗車してJR敦賀駅へ。同駅で特急サンダーバードに乗り換えてJR大阪駅へ向かう。JR大阪駅からは西口改札を通って徒歩約1分で「KITTE大阪」へ。「HOKURIKU+」は2階に位置する。

まとめ

「HOKURIKU+」は、地元民も納得の特産品をまんべんなく揃え、食や観光の魅力が広く深く発信されているアンテナショップだ。北陸地方への興味が沸いた際には、ぜひ一度訪ねてその一端を五感で楽しみ、さらなる魅力を発見してみてはいかがだろうか。

【HOKURIKU+基本情報】
富山・石川・福井情報発信拠点「HOKURIKU+」
住所:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3丁目2番2号
 KITTE大阪2F
営業時間:11:00~20:00
定休日:不定休(年末年始を除く)

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