【メルキュール富山砺波リゾート&スパ】・【グランヴィリオホテル宇奈月温泉】リブランド温泉宿に泊まってみた!

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近年開業した砺波(となみ)市の「メルキュール富山砺波リゾート&スパ」と、黒部市宇奈月温泉の「グランヴィリオホテル宇奈月温泉」は、いずれも運営会社交代でリブランド(=ブランドを新たに再構築)し、宿泊代に飲み物を含むなどの新たなサービスが好評な温泉付宿泊施設である。ちょうど富山県の東西に位置する2施設での宿泊体験をレポートする。

【メルキュール富山砺波リゾート&スパ】飲み物込みのオールインクルーシブサービスが人気

砺波市の「メルキュール富山砺波リゾート&スパ」は、旧ロイヤルホテル富山砺波から2024年4月にリブランドオープンした。「メルキュール」は、フランスのホテルチェーン「アコー」が展開するブランドの一つ。「メルキュール富山砺波リゾート&スパ」一番の特徴は、宿泊代に食事やアルコールを含む飲料、ラウンジ利用料までを含めたオールインクルーシブサービス。お土産など個人的な支払いを除き、滞在の追加費用はほとんど発生しないため、値ごろ感があり気軽に温泉と食事を楽しめる。チェックインは15:00で、チェックアウトは11:00とチェックアウト時間に余裕がある。

施設に入ると、グレー調の落ち着いた内装に仕上げられたフロント周りが上質な雰囲気を演出しており、気分が高まってくる。フロントの反対側には日本や富山の伝統文化体験コーナーがある。ここでは水引きや書道セット、こきりこに使う打楽器「ささら」や、越中おわらの「編笠」などが置かれ、追加料金なしで体験できる。外国からの宿泊者に人気で、今後は地元の人と協力して本格的なワークショップを開催し、さらに文化発信の場所とする予定だという。

風呂上りや団らんに最適!ドリンクとおつまみが提供されるラウンジ

部屋へ向かうエレベーターの近くにはラウンジがあり、ソフトドリンクやアルコール飲料とつまみが提供されている。ラウンジは15:00~18:00と21:00~23:00の2部制で、アルコールは1部(15:00~18:00)が生ビールとスパークリングワイン、2部(21:00~23:00)はウォッカやウィスキー、焼酎などが楽しめる。ソフトドリンクは1・2部ともに利用できる。つまみは柿の種やスナックのほか、グミやクッキーといった甘菓子もあり、風呂上りの一杯や、夕食後の団らんに最適だ。

客室は洋室ツインルームと和洋室、和室がメイン。広さは35平方メートルとゆったりで、砺波平野が見渡せる。部屋着や歯ブラシなどのアメニティは、チェックイン後にフロント横のコーナーから必要なものを持ち出すスタイル。アコーグループのホテルは使い捨てプラスチックの削減を掲げており、例えば歯ブラシについては、持ち手の部分を竹で代用するなどしている。

大浴場は宿泊者専用・温泉露天風呂とサウナで癒される

宿泊者専用の大浴場はルームキーで入室する。内湯と露天風呂、サウナがあり、浴場内はシンプルで上品な雰囲気に改装された。露天風呂は温泉で、サウナは当日と翌朝も利用できる。洗い場にはついたてが設けられ、他の宿泊者との配慮がなされている。

地元富山の料理も豊富!評判の高いビュッフェスタイルの食事

楽しみにしていたのは評判の良いビュッフェの食事。まずは夕食から。レストラン会場は約300人が入れる広さで、席を確保してから食事を取りに行く。和洋中のほか、珍しい多国籍料理が並ぶ様子に心が弾む。中でも地元富山の料理にこだわっており、この日はブリをはじめとした刺身やブリ大根、マスなどの押し寿司、白エビのかき揚げ、富山ブラックラーメンなどが提供されていた。

夕食の人気メニューの一つが、目の前で調理するハンバーガー。かぶりつくと、肉厚ベーコンとハンバーグの肉汁がぶわっと溢れ、それを柔らかなバンズが包み込む。思わず笑顔がこぼれてしまう幸せな味わいだ。

フランスのホテルグループだからであろうか、パン系メニューの味が良質で、デザートのストロベリーモンブランのシュークリームやワッフルまできっちりとお腹に収めた。

夕食はアルコールも楽しめる。ビール、酎ハイ、ハイボールといった定番はサーバーがあり、スイッチひとつで出来上がる。このほか地酒の日本酒、焼酎やワイン、ジンまで一通り揃う。

翌日の朝食は、会場に入場すると同時にカラフルなドーナツが目に入ってくる。スタンドに掛けられたドーナツが朝の華やかな雰囲気作りに一役買っており、いざなわれるように何個か取ってしまった。朝食にも五箇山豆腐や黒部名水ポークのすき焼き、富山おでんなどの地元メニューが用意されている。
 

夕食でパンの美味しさに魅了された筆者は、朝食ももちろん、香り高いクロワッサンとパンケーキを味わった。
心身ともに満足感を得て、チェックイン前にサウナでじっくりと“ととのい”、宿を後にしたのであった。

【グランヴィリオホテル宇奈月温泉】飲み物付きの食事と親子連れに優しい宿

宇奈月温泉の「グランヴィリオホテル宇奈月温泉」は2022年9月にオープンした。旧宇奈月国際ホテルで、現在は全国的なホテル事業者のルートインジャパンが経営している。飲み放題付きの夕食ビュッフェ(一部時期を除く)が好評のほか、週末に営業する室内温水プールが親子連れに人気で、子どもに配慮したサービスに力を入れている。チェクインは15:00、チェックアウトは10:00。

週末営業の温水プールや卓球場、工作体験など遊べる設え

温水プールは、満4歳から小学生までの子ども連れの親子が利用できる。プールの隣には卓球場があり、こちらも家族で遊べる場所だ。

館内ロビーには体験コーナーが設けられ、子どもが楽しめるような工作等を月替わりで実施している。ロビーではコーヒーやソフトドリンクが無料で飲めるのに加えてキッズコーナーがあり、くつろげるような設えを施している。

景色が壮観なベッド付き和室部屋

部屋は和室にベッドが設置された2名から4名利用のタイプが中心。ほか6名まで利用可能なデラックスルームが家族連れに人気だ。部屋奥の広縁(ひろえん)にはイスとテーブルが外向けに設置され、宇奈月温泉の山あいや黒部峡谷の風景をじっくりと眺めながらくつろげる。

「美肌の湯」をさらに満喫・シャンプーバーに湯上り処のビールやアイス

部屋を出て大浴場へ向かう。大浴場は宿泊者専用で、入り口前には「シャンプー&アメニティバー」コーナーがあり、有名ブランドのシャンプーやコンディショナーなどが並び、専用容器に入れて風呂場で利用できる。化粧水や乳液も揃えてあり、女性客に好評だという。

大浴場には内湯とサウナ、露天風呂があり、美肌の湯で名を馳せる宇奈月温泉つべつべ(富山県の方言で「つるつる」、「つやつや」の意味)の泉質を堪能できる。

温泉に癒された後は、湯あがりの休憩所へ。ここでは生ビールやソフトドリンク、アイスキャンディーが自由に飲食できる。風呂上りの格別な一杯ならびに火照った身体が喜ぶ冷菓を味わえば、入浴の充足感がさらに上がるだろう。

食事はビュッフェまたは会席・ブリしゃぶと飲み放題を堪能

風呂を満喫した後はお待ちかねの食事。夕食はビュッフェが基本で、冬期間(1月6日~3月19日)の月~木曜日は会席料理となり、いずれも飲み放題が付いてくる。今回はビュッフェの夕食を体験した。レストランには地産料理をはじめ、サラダから揚げ物、焼き物、汁物、デザートなど全種類食べきれないほどの料理が並ぶ。

一押しはブリしゃぶの食べ放題。席にはあらかじめ鍋がセットされており、具材を取ってきて、席で調理して食べるスタイル。ブリを鍋にくぐらせ、脂が落ちてさっぱりとした旬魚の味わいを楽しんだ。

ビュッフェにはこのほか、地元富山メニューとして、目の前で焼くとやまポークのステーキやます寿司、シロエビのから揚げ、富山ブラックラーメンなどがそろう。

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フリードリンクのアルコールは、ビールや酎ハイ、地酒の日本酒やワインがずらり。飲み物代の気兼ねもなく楽しめるので、お酒好きの人にとっては至福のひと時となるだろう。

朝食はビュッフェとなる。黒部市の生地蒲鉾やブリの塩焼き、自家製豆腐などが提供されていた。ご飯は富山県産米の「富富富(ふふふ)」を使用しており、筆者は皿いっぱいに盛り付けたおかずとともに、温泉宿での朝食マイルールである“おかわり三膳”を余すことなく実践した。

最後に

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今回紹介した2施設とも、食事が基本的にビュッフェスタイルで、さらにアルコールを含めた飲み物付きサービスが人気を集めていると感じた。飲み物代を考えるとお得感があり、平日はさらに手ごろな価格で宿泊できる。元からある施設の設備も活用しており、昔の様子を知る人も、良い部分は残しつつ新サービスに注力する2施設に足を運べば、違った体験を楽しめるだろう。

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