サッカーJ3「カターレ富山」のスタグルを喰らいつくせ!【県外サポーター必見】

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富山県をホームタウンとするプロサッカーチーム「カターレ富山」。今シーズンが開幕し、昨年の戦いぶりを見て会場に足を運ぶ人も多いのではなかろうか。試合観戦とともに楽しみたいのが、会場で味わえる様々な種類のスタグル(スタジアムグルメ)だ。アウェーチームサポーターも必見の富山県ならではのスタグルを紹介する。

史上初の「北陸ダービー」ツエーゲン金沢との一戦へ

カターレ富山は昨シーズン、最終節までもつれ込む戦いを展開してJ2昇格まであと一歩まで迫り、サッカーファンのみならず富山県民の耳目を集めた。今年の昇格への機運は高まっている。加えて、石川県のサッカーチーム「ツエーゲン金沢」と同じJ3リーグとなって史上初の「北陸ダービー」が組まれ、隣県同士の負けられない戦いにさらなる関心が寄せられている。そんな北陸ダービー初戦の日に、現地で試合観戦とスタグルを体験した。

ホーム会場とアクセス情報

カターレ富山のホームゲームは、富山市の富山県総合運動公園陸上競技場で開催される。会場までのアクセスは、JR富山駅から「総合運動公園」ゆきの路線バスで約30分。加えて、ホームゲームは富山駅からシャトルバスが運行される。県外から自家用車で来場の場合、「富山IC」より国道41号線を岐阜方面へ進み約10分。公園内の無料駐車場は7カ所で、駐車台数は約2000台(詳しくは下記ウェブサイトを参照)。公園は一般の利用もあり、なるべく乗り合わせや公共交通機関での来場をおすすめしたい。

キッチンカーなど2エリアに計33店舗が出店

試合当日は春らしからぬ、暴風雨の予報と防寒着が必要な厳冬の一日。お昼前に試合会場へ到着すると、スタグルのキッチンカーやテントがずらり。会場正面の「メインスタンドエリア」に13店舗、ホームチームゴール裏周辺の「バラエティエリア」に20店舗並んでいた。ぐるりと一通り歩き回り、4店から富山県ならではのスタグルを購入した。

「豚すじ煮込み」ほたほたな豚とパンチの効いたスープ

寒かったので温かいものを食べたいと、まずはバラエティエリアにある「豚屋BLACK DREAM」の豚すじ煮込みを口にする。富山ブラックラーメンのタレをベースにしたような味付けが特徴で、使用している豚すじは希少部位のみ。煮込まれてほたほたな柔らかさの豚すじに、真っ黒なしょっ辛いスープが染み込み、パンチの効いた濃い風味が富山県民の食文化の一端を表している。ビールで爽快に喉を鳴らしながらつまみたい一品だ。

「富山ブラック焼きそば」食べ応え抜群もちもち極太麺

続いては、同エリア「酒菜家おあじ」の富山ブラック焼きそばをすする。麺は極太で、ブラックラーメンの味付けがしっかりとなされている。焼きそばと言うより焼うどんを食べているかと思えば、汁なしブラックラーメンを食しているのかとも感じる面白い味わい。もちもちっとした麺が、食べ進めるうちにずっしりと腹に溜まっていく。食べ応えは抜群で、試合前の腹ごしらえにバッチリだ。また、ブラックならではの濃い味付けは、酒の肴になるのは言うまでもない。

「厚身ますの寿司」貴重なハラミを使用

味のインパクトが強い品を続けて食べ、口の中が黒く染まってきた。口直しが必要と、3品目はメインスタンドエリアにある「いっぴん屋」が販売する「寿司一」の厚身ます寿司をほおばる。ます一匹から3個分しか採れないハラミを使った贅沢な寿司で、しょう油がます身から滑り落ちるほどの上質な脂が乗っている。口触りが良く、しっとりとした押し寿司の酢飯と、生っぽさが残る分厚います身のぬっとりとした食感が見事に調和している。後に引く美味しさで、もう一切れと箸が止まらない。県外サポーターのお土産にも最適な一品だ。

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「ボビチー」濃厚なのに後味さっぱりなバスクチーズケーキ

スタグルの最後は、甘いスイーツで締めくくる。バラエティエリアにある「goody`s kitchen」の「ボビチー」を2種類食べ比べる。「ボビチー」とはバスクチーズケーキを指し、オーナーのボビーこと加藤源司さんが開発して名付けた。チーズの調合具合にこだわっており、濃厚なのに後味さっぱりの一品である。今回購入したのは「プレーン」と、富山棒茶を使った「ほうじ茶」。まずはプレーンを一口。香ばしく焼き上げられた外身と、とろりとした中身。チーズのコクとクリーミな口当たりが広がる。続いて甘酸っぱさが口の中を駆け抜け、すうっと消えていく。ほうじ茶は棒茶の苦味が後に残り、甘さに変化を加える大人っぽい味わいがたまらない。三苫薫と伊東純也といった両サイドの俊足ミッドフィルダーかのごとく、ゴールマウスという名の口に素早くケーキを運び、あっという間に平らげた。

マスコット「ライカくん」も登場、お祭りムードに

会場周辺ではカターレ富山のマスコットキャラクター「ライカくん」が場内を回り、子どもたちをはじめとするサポーターとハイタッチで触れ合うほほ笑ましい様子が見られた。別の場所では、カターレ富山のダンスチームやアイドルグループの公演が開かれ、幾重にも人の輪が作られていた。スタグルの店舗には列ができ、定番のから揚げや焼きそばを買い求める人の姿も。単に試合を見るだけではなく、まるでお祭りを楽しむようなムードが醸し出されていた。

暴風雨の熱戦 地元選手の活躍でダービーマッチを制す

試合開始まで2時間を切った。天気がもちそうだと思ったのもつかの間、正午を過ぎたあたりで、急に、暴風雨が、来た。傘もさせないほどの強風の中で試合開始。ゴール裏席に陣取った熱心なカターレサポーターは、悪天候をものともせずにチャント(応援歌、掛け声の意味)を声高らかに張り上げ、全身全霊で応援する。ツエーゲン金沢との意地とプライドのぶつかり合いは、後半に上市町出身のルーキー、フォワードの碓井聖生(うすいしょうせい)選手が1点をもぎ取り、1対0で初の北陸ダービーを制した。

この日は今シーズン開幕後の待望の初勝利も相まって、会場に集まった約3000人の観客は大いに盛り上がった。カターレ富山のシーズンは11月24日まで続く(ホーム最終戦は11月17日)。是非一度会場に出向いて、試合ならびにスタグルや会場イベントを楽しむ余暇の一日を過ごしてみてはいかがだろうか。
 

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