屋内で味わう「おわら風の盆」。八尾町で「お座敷おわら」「おわらステージ」を鑑賞してきました
毎年9月1日~3日に開催される「おわら風の盆」は、前夜祭も含めると約2週間続く県内随一のビッグイベント。そんな本祭の雰囲気を、一足先に味わえる特別企画で「お座敷おわら」を鑑賞してきました。富山グルメと「ステージ鑑賞」も盛り込んだ、おわら大満喫な体験レポートをお届けします!
人生初のおわらを、お座敷で満喫
富山の晩夏の風物詩。それが「おわら風の盆」です。
300年続く富山市八尾町の伝統民謡であり、3日間でおよそ20万人が訪れる県内屈指の夏祭りです。
(詳細はぜひリンクをご一読ください)
実を言うと、富山移住当初の筆者はおわらをよく知りませんでした。
今回、人生初のおわら鑑賞という立場で、お座敷おわらの魅力をレポートしてみます。
Column
3日間続く、夏の終わりの祭事
「おわら風の盆」は、富山市八尾町に秋の訪れを告げる行事。編み笠を目深に被った男女が、哀調ある音色を奏でる胡弓や三味線、越中おわら節の唄に合わせて、情緒豊かに町を流します。
風の街の幻想的な踊り「おわら風の盆」の楽しみ方前夜祭から盛り上がるおわら。しかし…
おわら風の盆の開催期間は、毎年9月1日からの3日間。
加えて、本祭の10日前から催される前夜祭も人気があり、毎年の恒例行事でもありました。
2023年はコロナ禍に引き続き、前夜祭が中止に...
そして、それに代わり越中八尾観光協会により急遽開催されることとなったのが「おわらステージ2023」。
今回は、そのステージを含む、【おわら風の盆 直前特別企画】に参加してきました。
以下、会席料理、お座敷おわら、ステージ鑑賞の3体験を、順にご紹介します。
八尾の老舗料理旅館「北吉」へ
おわらの本祭期間中は、予約困難なほどの人気を誇るのが料理旅館「北吉」。
その特別な一室にて、お座敷おわらの鑑賞機会を設けていただきました。
筆者はクルマで30分ほどかけて現地入り。旅館裏の駐車場をお借りして入室しました。
庭園の見える奥の間に入ると、まずは会席料理のフルコースからスタートします。
富山の味覚を満喫できる、会席フルコース
まずはほたるいかやお刺身など、富山を代表する食材が続きます。
その素晴らしいクオリティは、さすがの老舗料理旅館。
鮎は頭から尻尾まで全身いただいてしまいました。
富山の高級料理は魚が多いイメージですが、肉もしっかり食べられました。
そうめんが出てきたあたりで、待ちに待ったお座敷おわらの実演がスタート。
室内から眺める「お座敷おわら」
おわら鑑賞を楽しむ3要素は、地方(じかた/奏者)、歌い手、そして踊り手。
おわらを継承する11町それぞれが異なる衣装を着て演舞を披露し、それぞれ特色があるそうです。
今回ご披露いただいたのは、「雲」と呼ばれる衣装が印象的な鏡町の皆さん。
胡弓と三味線の旋律に合わせ、4人の踊り手さんが、哀調を帯びた唄と音色に合わせて優雅に舞います。
正直、始まる前はご年配の方向けな企画なのでは?と思ってました。
しかし、実際に目にする演舞はそんな気持ちを払拭するほど素晴らしいものでした。
目の前で繰り広げられる優美な舞い、そして哀愁漂うおわら節。
一瞬で心奪われるような、独特の美しさがありました。
彩り鮮やかなステージ鑑賞
お座敷おわらを鑑賞後、町内にある越中八尾観光会館(八尾曳山展示館)へ移動。
館内で披露される30分間の「おわらステージ」を鑑賞しました。
先ほどよりも演者が増え、見どころの多い演舞になっていました。
お座敷と共通しているのは、ゆったりとしたリズムと、流れるような手足の運び。
奥ゆかしい日本古来の美という印象を受けました。
編み笠で顔が見えないところも、何とも可愛らしく映ります。
ステージ鑑賞に加えて、館内の八尾曳山展示館では、5月3日の八尾曳山祭で実際に曳き回される、豪華絢爛な曳山を見ることができました。
かつて養蚕・蚕種(さんしゅ)で栄えた八尾の町の成り立ちを知る手がかりが盛りだくさん。
数年ぶりに開催されたおわらステージは、とても満足感のある30分間でした!
Column
八尾の夜を町歩き
ステージ鑑賞の後は、町を散策。
ぼんぼりに照らされた石畳通りは、何とも風情ある雰囲気です。
前夜祭期間(8月下旬)には町ごとに練習風景が見られると評判なのですが、稽古に励む若い踊り子さんを目にすることができました。
次の世代へ受け継がれる、美しさと伝統を感じる光景でした。
Column
歩くだけでも楽しい、八尾の町並み
日中はグルメスポットや工芸品巡りも楽しめる八尾の町。ふぉとやまライター岡田さんの町歩きレポートをぜひご参照ください!
「おわら風の盆」の八尾巡り!風の盆に想いを寄せてノスタルジックな気分にひたる行って納得。お座敷おわらの、ここが良い
● 混雑を避けて、じっくり鑑賞
本祭の3日間は多数の人が訪れます。おわらを楽しみたいけど人混みが苦手、そんな方にぴったりなプランです。
● 涼しくゆったりと楽しめる
夜に開催されるおわらですが、まだまだ暑いのが実際のところ。冷房の効いた室内で、座って鑑賞できるのは身体に優しく、グッドポイントです。
少人数でゆったりと、美味しいお食事の後に満喫できるのが、お座敷おわらの美点と感じました。
踊り手との距離も近く、その息遣いや衣装の質感もしっかり感じることができるでしょう。
※ 今回の企画は前夜祭に代わる特別開催であり、翌年以降の継続は未定です。
まとめ:夏の終わり、八尾で忘れられないひとときを
一際暑い2023年の夏。
そんな夏が終わる、微かな物寂しさを感じるような、じんわりと染み入るようなおわら鑑賞体験でした。
哀愁、いやこの何とも言えない感情は、おわらでしか味わえない特別なものでした。
見ればきっと、おわらに恋をする。
本祭の3日間も、ぜひ楽しみにしたいと思います!
今回ご紹介した体験プランの詳細
VISIT富山県
2024年度のプランは大変好評を博し、無事に終了しました。
来年度は2025年6月中旬以降の販売開始を予定しております。
(内容は変更となる場合があります。)
<参考>
【2024 おわら風の盆 直前特別企画】
~華やかなりし時代めぐり~ 地元老舗料理旅館で堪能するお座敷おわら<夕食付>
■所要時間:1時間30分
■時間 :18:10~19:50 ※8月24日(土)のみ17:50~19:30
■料金 :おひとりさま(おとな・こども共通)23,500円
■含まれるもの:お座敷おわら鑑賞料、夕食代、特別室利用料
■設定日 :2024年8月22日(木)・23日(金)・24日(土)・26日(月)・27日(火)
■備考 :※上記2023年度の実施内容とは異なります。ステージ鑑賞は含まれません。
■お申込み :下記リンクより詳細をご確認の上、お申込みください。
*こちらはVISIT富山県とのタイアップ記事です。
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