いずれ見られなくなる!?「JR氷見線」のレトロな列車風景を見に行こう!
以前から乗ってみたいと思っていた氷見(ひみ)線。
今後、JR氷見線およびJR城端(じょうはな)線は「あいの風とやま鉄道」に経営移管の予定となっており、その際に新型車両導入の予定との事です。
いずれ無くなる可能性が高い、このレトロな列車に乗車してきました。
氷見線とは
JR西日本の氷見線は高岡駅・氷見駅間の約16.5km、8駅と非常に短い区間ですが景色が美しいローカル線として人気です。
【停車駅】
高岡 → 越中中川(えっちゅうなかがわ) → 能町(のうまち) → 伏木(ふしき)→ 越中国分(えっちゅうこくぶ) → 雨晴(あまはらし) → 島尾(しまお) → 氷見
起点の高岡駅からしばらく市街地を走りますが、越中国分駅から海岸沿いを走りレトロな列車が海とマッチして、とても素敵な風景となります。
まだ数年先ですが今後「JR」から「あいの風とやま鉄道」になると、氷見線・城端線の直通運転、増便、新型車両導入の予定など非常に便利で快適になる一方で、古くから親しまれてきたレトロな車両がなくなる寂しさもあります。
全国でも国鉄時代の旧型車両は少しずつなくなってきているので、見納めておきたいです。
乗降方法
氷見線の乗り方、降り方について記載しますので参考にしてください。
●氷見線ではICOCAなどの交通系IC乗車券は利用できません
●有人駅と無人駅で乗り降り方法が異なります。
《有人駅(高岡、越中中川、伏木、雨晴、氷見)》 ※早朝、深夜は無人駅
-乗車-
券売機もしくは窓口で切符を購入し、改札をぬけて乗車。
-降車-
どのドアからも降車可能。切符は改札の駅員さんに渡す。
《無人駅(能町、越中国分、島尾)》
-乗車-
券売機で切符を購入。もしくは乗車後、車内で整理券を受け取る。
-降車-
一番前のドアしか開かないので降車の際運転手さんに切符、もしくは整理券と運賃を渡す。
両替機あり。
ローカル線は、ほぼ無人駅のイメージでしたが、多くの駅で駅員さんがいてビックリしました。
乗降者の際は、列車内外にボタンがありますので押して扉を開け閉めします。
高岡駅から初めて乗車しました
レトロな感じで、静かな電車と違い停車中も重厚なディーゼル動力音が響きます。
進行方向右側が海になるので、そちらの席がお勧めです。
車内もどこか懐かしく、天井の扇風機が歴史を感じます。
『越中国分駅』を過ぎたあたりから、車窓が海になります。
乗車時は雲が多く、すっきりした青空が見えませんでしたが、天気が良いと最高の車窓だと思います!
視界が良ければ、海越しの立山連峰を望めます。
約30分の乗車で氷見駅到着。
普段よく見る景色も、レトロな車内で初めて乗る路線だったので旅行気分で新鮮な気持ちになりました。列車旅もとても良いですね。
氷見駅はこの先に線路が続かない終着駅となっていて、かなり遠くの果てまでやって来た感じになります。
初めて来ましたが、何か懐かしい感じです。
駅周辺は見どころが沢山あります。
氷見線は運行頻度が少ないため下車すると次の列車まで長い時間待たないといけませんが、見どころが多いため下車して周辺散策すればあっというまに時間が経ちます。
特に、高岡駅、伏木駅、雨晴駅、氷見駅は見どころが多く楽しめます。
【高岡駅】
駅周辺には商店街・飲食店が立ち並び、徒歩圏内に国宝『瑞龍寺(ずいりゅうじ)』など多くの歴史的建造物が現存しています。
加賀藩二代目藩主 前田利長が高岡城、城下町を築き、その後発展していった産業や受け継がれた文化見る事ができます。
Column
国指定史跡『高岡古城公園』は高岡駅と越中中川駅の間にあるため、どちらからも徒歩圏内です。また、越中中川駅は『高岡市美術館』の最寄り駅です。
【伏木駅】
高岡駅から約7kmほどしか離れていませんが高岡駅周辺とは違った歴史文化を見回る事ができます。伏木は奈良時代に越中国の国府が設置され、万葉集の編纂(へんさん)に携わった大伴家持(おおとものやかもち)が国守として赴任しています。万葉集を深く知る事が出来る『高岡万葉歴史館』や、明治時代の気象観測施設『旧伏木測候所』、国宝『勝興寺(しょうこうじ)』なども現存しており見どころがたくさんあります。
Column
【雨晴駅】
富山県屈指の絶景スポット『雨晴海岸』にある駅です。 海越しの立山連峰が見られ、海水浴やキャンプも楽しめる海岸です。周辺散策や道の駅『雨晴』に行くとあっという間に時間が過ぎてしまします。
Column
【氷見駅】
氷見駅近くで私が好きな場所は『道の駅氷見・ひみ番屋街』で、氷見の海鮮や富山のお土産をたくさん販売しています。氷見駅から約2kmと歩けない距離ではありませんが、シャトルバスが列車の時刻と接続しているためとても便利です。
おわりに
氷見線は無くなるのではなく、より便利で快適になる予定です。この古い列車のみが無くなる予定なので多くの方は何も感じないかもしれません。でも、特急列車「サンダーバード」のように、数年前まで富山県内を走っていた列車を見ることができなくなって、寂しさを感じることもあります。氷見線のレトロな列車にも、機会があれば、乗れるうちに何度も乗りたいと思います!
『雨晴海岸』での、海と立山と列車のコラボ風景は多くの方が見に来ますが、このレトロな列車だからこそ映える風景だと思います。無くなる前にぜひ見に来てください!