越中の小京都「城端」で城端別院善徳寺の歴史にふれる旅

  • 善徳寺「本堂」

    善徳寺「本堂」

  • 善徳寺「山門」

    善徳寺「山門」

  • 善徳寺「本堂」

    善徳寺「本堂」

  • 善徳寺「対面所」

    善徳寺「対面所」

  • 腕輪念珠

    腕輪念珠

  • 城端グルメ「うなぎ定食」

    城端グルメ「うなぎ定食」

  • 城端名物「あんころ」

    城端名物「あんころ」

古い町並みが残る「越中の小京都 城端(じょうはな)」。城端は善徳寺の門前町として絹織物で栄えた町です。
今回は「VISIT富山県」の「城端別院善徳寺で腕輪念珠づくり」プランで城端を訪れました。善徳寺は室町時代に蓮如上人が開基した古刹(こさつ)。創建以来約500年もの間、一度も大火にあっていない貴重なお寺です。お寺の宝は大切に受け継がれており、まさに歴史の宝庫。
特別拝観で善徳寺の歴史にどっぷり浸かり、腕輪念珠つくりでこころが安らぐプランです。

まずは城端駅へ

「城端」までは、富山市街から車で約1時間、JRでは高岡駅から城端線で約1時間かかります。JR城端線の終点「城端駅」は、古い町並みに調和する懐かしさのある建物です。
駅構内に城端観光案内所があります。ここで観光MAPを手に入れました。

善徳寺を特別拝観

善徳寺前に到着すると、まず目に入るのが立派な山門!個人的に寺社が好きなので、これから始まる特別拝観にわくわくします。
北陸の布教のために本願寺第8代蓮如上人が善徳寺を開基したのは室町時代。戦国時代には石山合戦で本願寺側につき、織田信長と戦いました。江戸時代には加賀藩前田家の庇護をうけ、藩主の子を住職に迎えたこともありました。
善徳寺がすごいのは、この長い歴史の中で、創建以来一度も大火にあっていないこと。室町時代から現代までの時代の流れの中で、善徳寺に寄進されたり使用されたものは全て宝となり、大切に受け継がれています。

それでは本堂から拝観スタート。本堂では365日休むことなく、お勤めと法話があるそうです。かつて近くで火事が起こった際に、お寺に燃え移らないように多くの人がお寺を守ったそうです。当日訪問した時間に多くの門徒さんが出てこられました。このように多く方がお参りに来るということが、昔から信仰の厚い地域なのだと感じます。

対面所は本願寺のご門主や加賀藩の御殿様と対面する場所。一段高くなった場所には金箔が貼られており加賀藩を感じます。格式の高い式台門は、苔むした通路に植えられている桜の木が見事。桜の季節はさぞかし美しいことでしょう。
桜の季節には特別に門を通ることができるそうです。是非春にも訪れたいですね。

「大納言の間」は加賀藩2代藩主、前田利長が鷹狩の際に利用した場所。こちらも金箔が貼られており加賀藩を感じます。うさぎや果物などの釘隠しは加賀藩らしいものであるとのこと。遊びゴコロがありますね〜。

「御殿」は加賀藩12代藩主前田斉泰の9男「亮麿(すけまろ)」が16代住職として住んだ部屋。加賀藩主になる可能性があることからこの部屋は亮麿を守る工夫が施されていました。この工夫をみた時に、敵の攻撃を防ぐための様々な仕掛がされている金沢の妙立寺(みょうりゅうじ/通称忍者寺)を思い出しました。まさに加賀藩!

この他、民藝運動を起こした「柳宗悦(やなぎむねよし)」が「美の法門」を書き上げた「御広敷(おひろしき)」や、歴史ある茶室、金沢の庭師「駒造」が作った庭など、とにかく盛りだくさん。
特別拝観で善徳寺に刻まれている歴史を目の当たりにし、胸熱な思いでした。大量にある古文書(こもんじょ)は現在も解読中。解読によってまた新事実が明らかになるかもしれないなんて、わくわくしますね〜。

腕輪念珠つくり

拝観が終了したら、今度は心静かに腕輪念珠をつくります。
腕輪念珠とは、こころの拠り所となる数珠を常に身につけていられるように考案されたもの。仏様を身近に感じていたいとか、気軽につけられるお守りのようなもののようです。
古くから民の心の拠り所である善徳寺で腕輪念珠をつくることに意味があるのかもしれません。
 

腕輪念珠の材料はあらかじめ必要なものがセットになっています。数種類ある石の色から好きなものを選びます。
私が選んだのは石ではなく杉の玉。この杉の玉は山門の横に立つ杉の枝を玉にしたものだそうです。木の温もりが好きですし、善徳寺拝観の思い出にもなるので決めました。

玉を選んだらあとは説明を聞きながらゴムに玉を通していくだけ。最後の結び目が一番難しい所でしたが、結び方を何度も練習して完成させました!

Column

御朱印-1

御朱印

浄土真宗の寺院ではいただけないのが通例ですが、城端別院善徳寺では御朱印をいただけます。お参りした証としていただけるのは有難いことです。

「南幸(なんこう)」でお昼ごはん

午前中のプランが終わるとちょうどお昼。お昼ごはんはお寺近くの「南幸(なんこう)」へ。
メニューは鰻重、鰻丼、うなぎ定食のみ。私はうなぎ定食にしました。「うなぎ定食」は鰻蒲焼、肝焼き、骨せんべいがついてきます。炭火で焼かれた香ばしい鰻。皮はぱりっと焼けています。ちょっと濃い目のたれで御飯が進みます。汁物は呉汁(ごじる)。大豆の風味が優しくてほっこりしました。
休日は混雑する場合もあるので開店前に並ぶか、待ち時間覚悟で。

のんびり門前町さんぽ

お腹が満たされた後は、のんびりと古い町並みを散策してみました。城端は古い建物と新しい建物が混ざりあった町並みです。車が通れないほどの細い路地を抜けると古い建物が現れたりと、静かな町並みを楽しめます。

町を歩くもよし、「城端曳山会館」「蔵回廊」を見学するもよし、心の赴くままに散策してみてくださいね。

「田村萬盛堂(たむらまんせいどう)」は江戸時代から続く老舗菓子店。道路の「あんころ」の看板が道路に映えます。城端では「あんころ」をお墓にお供えしたり、皆で食べる風習があるそうです。お盆は1年で一番「あんころ」が売れるのだとか。そんな名物の「あんころ」を買ってみました。食べたことのあるあんころとは違い、わりと大きめです。でもあっさりとした甘さでぺろっといただけます。もし店頭になくてもすぐに作ってくれるとのこと。是非食べてみてください。

菓子処「井波屋」では城端で栄えた絹織物にちなんで「シルクソフト」が食べられます。シルクソフトにはシルクパウダーが配合されています。味は普通のソフトクリームですが、隠し味的になっているかも!

【プチ情報】お寺の宝を見るなら是非「虫干法会」へ

善徳寺の歴史に興味が湧いたら是非「虫干法会」へ。「虫干法会」は善徳寺の寺宝を実際に鑑賞することができる特別な1週間です。私は今回のプランでどうしても善徳寺の歴史を確かめたくなり、虫干法会に行きました。大切に守られてきた寺宝の数々に目を見張りました。しかも解説つき!おすすめです。

おわりに

歴史が沢山詰まった善徳寺は特別な空間でした。「越中の小京都 城端」は静かで懐かしい門前町。プラン終了後にお寺を出ると、往時の賑わいが目に浮かびました。
今度は春の「城端曳山祭」、秋の「城端むぎや祭」でまた訪れたいと思います。

今回ご紹介した体験プランの詳細・ご予約はこちら

【VISIT富山県】城端別院善徳寺で腕輪念珠づくり

■所要時間:約80分
■時間  :①10:00~11:30 ②15:00~16:30 ※当日お持ち帰りいただけます。
■料金  :おひとりさま(おとな・こども共通)5,000円
■最新情報及び詳細は下記サイトにてご確認ください。

*こちらはVISIT富山県とのタイアップ記事です。
 

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