富山の薬づくりを知り、さらにハンドクリームも作れる！前田薬品工業の工場見学・体験レポート

「Beyond Factory Tour」を企画、開催している前田薬品工業は、主に「塗る」「貼る」分野の薬や化粧品を製造しています。富山県で創業し、50年以上の歴史のある企業です。

今回の見学の舞台は、立山工場。2021年3月に竣工した、塗り薬（ステロイド外用剤）専用工場で、立山ICから北西方面へは車で約10分、入口の横に無料駐車場があるので、雨の日も安心です。公共交通でも、富山地方鉄道の「越中三郷」駅を下車して徒歩で約15分の場所にあります。

二重の自動ドアから中に入ると、ツアーガイドの稲村さんが出迎えてくださいました。スリッパに履き替え、いよいよスタートです！ 

最初は、2階の「教室」に行き前田薬品工業の事業と、薬都とやまのことを学ぶ時間です。「おお、勉強か……」と一瞬、身構えましたが、スライドや映像を使いながら、稲村さんが「質問はありませんか？」と理解度を確かめながら進めてくださったので、理系分野がちょっと苦手な私でも、ばっちり理解できました！　また、恥ずかしながらうろ覚えだった、富山の薬の歴史と現状をきちんと理解できたのも、ありがたかったです。

 

さらに「これはいいな」と思ったのは、工場案内担当として、ライチョウのキャラクター「マエ坊」がスライドや映像のあちこちに出てきたこと。「これなら子どもも大人も退屈せずに、楽しく学べるな！」と感じました。

薬のこれまでと現在を学んだあとは、いよいよ工場見学です。階段を上り、３階の部屋に入ると、マエ坊が全面に描かれた壁が！　なんと、ここにプロジェクションマッピングが映し出され、マエ坊が５分ほどで富山の自然、薬の産業、薬ができるまでの流れを教えてくれました。もちろん、この説明はとても分かりやすく「こんな方法があるとは！」と感動しました。

プロジェクションマッピングの様子は「ツアーに参加してのお楽しみ」とのことなので、ぜひ想像をふくらませておいてください！
 

プロジェクションマッピングを見た後は、実際の製造過程を見学。調製、容器への充填、商品箱への包装、カメラ検査までの一連の流れをガラス越しに見ました。安全、清潔第一で作業している様子がひしひしと伝わり、まさに「百聞は一見に如かず」だと感じました。

ちなみに、工場のあちこちに「隠れマエ坊」がいるので、ぜひ探してみてください！
 

工場見学の後は「ハンドクリーム作り」の時間です。テーブルの上に置かれているのはビーカーやピペット、液体や粉の数々。まるで理科の実験のような雰囲気です。稲村さんにスライドを使って説明をしていただきながら、順番に沿ってクリームを作りました。工場で見たクリーム剤の作り方と基本的には同じなので、見学内容の復習にもなりました！
 

ハンドクリーム作りで欠かせないのは、水と油を「乳化」してクリーム状にする過程。そのために必要なのが「魔法の物質」です。写真は「魔法の物質」を入れてみるみるうちに白く乳化したクリームの様子です。「魔法の物質」の正体は、現地で確かめてください！

  

最後には好みのアロマオイルを選んで３滴垂らしたあと、容器に移し、ステッカーを貼って完成！　つけてみると、肌にすっとなじみ、ほどよく手がしっとりする感じで、とても気に入りました。しかも、自分好みの香り（私はゼラニウムとラベンダー）なので、つけるたびに幸せな気持ちになります。大満足で家路につきました。
 

薬のことを知って、見て、体験できる、前田薬品工業の「Beyond Factory Tour」はまさに日本語訳の「工場見学を超えたツアー」という言葉通りのツアーでした。工場見学だけにとどまらず、最新のプロジェクションマッピングを活用した説明やハンドクリームづくりなど、期待以上の仕掛けがたくさんあり、とても楽しかったです。

富山の薬のことを知りたい方は、ぜひ足を運んでみてください！

【内容】
工場見学とハンドクリーム作り体験

【営業日】
前田薬品工業の営業日による（土日祝日は休業）※完全予約制

【料金】
●大人(中学生以上)　2,800円(税込)/人
●子ども(中学生未満)　2,000円(税込)/人
内訳：工場見学とハンドクリームづくり体験の料金
※小学校３年生以下の参加の場合は、大人の方(大人料金)の付き添い必須
（令和４年10月現在）
【場所】
●富山県中新川郡立山町塚越189番1
前田薬品工業株式会社 立山工場

詳しくはウェブサイトをご覧ください。