インフラツーリズムとは?富山ならではのスポットをご紹介-1

インフラツーリズムとは?富山ならではのスポットをご紹介

ダム、橋、港、歴史的な施設などインフラ施設を観光するインフラツーリズムが注目され始めています。
インフラツーリズムでは、「巨大な構造物のダイナミックな景観を楽しんだり」、「普段は入れない建造物の内部や今しか見られない工事風景など非日常の体験を味わう」ことができます。

今回は、富山ならではのインフラツーリズムスポットをご紹介します。普段の観光地も、また違った視点で巡ると新たな発見を得られるかもしれません。
 

立山黒部の厳しい自然に挑む電源開発施設

戦後の電力不足を解消するために水力発電ダムの建設が必要でした。資材を運ぶためにトロッコ鉄道が敷かれ、登山者以外は立ち入ることのできない秘境へと進んでいきました。それは、まさに人智を超えた自然との闘いでした。
その電源開発の歴史を肌で感じることができる黒部宇奈月キャニオンルートが2024年いよいよスタートします。

黒部宇奈月キャニオンルート(黒部市・立山町)
2024年、黒部ダムと黒部峡谷鉄道 欅平駅を結ぶ「黒部宇奈月キャニオンルート」が運行を開始します。欅平駅発、黒部ダム発の2つのルートの旅行商品化に向けて、現在準備を進めているところです。
この特集では、黒部ダム発のルートを紹介します。工事用ルートとして使われている場所を体感しながら、黒部峡谷の奥地の自然と日本の建設史に残る電源開発の軌跡を肌で感じることができます。

黒部ダム(立山町)
約7年の歳月をかけた世紀の大工事により 昭和38年に完成しました。岩盤が強固でないと建設できないアーチ式のダムで、高さは日本一の186mです。
貯水量約2億㎥と、大量の水を蓄えておくことが可能で、毎年6~10 月には大迫力の観光放水が見られます。

黒部峡谷トロッコ電車(黒部市)
黒部川で本格的な電源開発を行うために必要な資材や作業員を運ぶために敷設され、その後一般の人々や登山者などからも、「乗りたい」という要望が来るようになり、昭和28年に、関西電力株式会社が地方鉄道業法の許可を得て、「黒部鉄道」として営業運転をスタートしました。

黒部峡谷と一緒に訪れたい橋梁スポット

  • 鮮やかな赤い色が印象的

    愛本橋(黒部市)

    日本百名橋にも選ばれている、黒部川中流にかかる「愛本橋」。赤い色が印象的な美しいアーチ橋です。

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  • トロッコ電車が通る時刻にぜひ!

    山彦橋 / やまびこ遊歩道(黒部市)

    美しい黒部峡谷の中にかかる赤い橋、駆け抜けるトロッコ電車を一度に見られる絶好のスポットです。

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関西電力 黒部川電気記念館-1

関西電力 黒部川電気記念館

黒部川の電源開発の歴史や黒部峡谷の自然と水力発電所を紹介する記念館です。

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他にもある!県内のダム施設

  • 見事な自然美を誇る神通峡の眺め

    神通峡(富山市)

    県内有数の景勝地「神通峡」。
    その美しい姿から県定公園にも指定されている、富山市を流れる神通川の流れと、雄大な山並みが造り上げた美しい峡谷です。

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  • 水と緑といのちの森を永遠に

    有峰森林文化村(富山市)

    有峰山峡のダム湖には自然林が生い茂り、自然散策も楽しめます。

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  • 大夢来館入り口

    宇奈月ダムと大夢来館(黒部市)

    宇奈月ダムの役割や仕組み、黒部川の自然などについて体験で楽しみながら学べる施設です。

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  • 東洋一と謳われた小牧ダム

    小牧ダム(砺波市)

    昭和5年に完成した小牧ダムは、当時「東洋一のダム」と謳われていました。その姿は、昭和初期に完成したとは思えないほど重厚です。

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  • 庄川峡(砺波市)

    庄川峡(砺波市)

    小牧ダム付近からは庄川峡を周遊する観光遊覧船が発着しており、遊覧船に揺られながら絶景を愛でるひと時は、庄川峡ならではの醍醐味があります。

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  • 堤高49.8m、堤頂長160.5m

    舟川ダム(入善町)

    自然の力と人間の力によって作られたダムは美しい建造物です。

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富山県の秘境「有峰」の魅力に迫る!-1

富山県の秘境「有峰」の魅力に迫る!

有峰は、森林の新緑、神秘的な有峰湖、絶景紅葉スポットなど大自然を感じられるオススメ穴場でもあります。その魅力に県民ライターが迫ります!

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流域の安全を守る立山砂防工事を学ぶ

富山県の5大河川のひとつである常願寺川。上流にあるのは、全国でもまれに見る大崩壊地・立山カルデラです。
氾濫を繰り返す「暴れ川」常願寺川をいかに治めるのか、そしてどう利活用するのかという点に土木建造物の技術が結集されています。

立山カルデラ砂防体験ツアー(立山町)

日本の20世紀遺産20選」に選定され、国重要文化財にも指定されている砂防施設群等を有するこの地を解説員の案内のもと訪れます。
  • 立山やアルペンルートのリアルタイムの情報を紹介

    立山カルデラ砂防博物館(立山町)

    立山カルデラの自然や歴史、そこで行われてきた砂防事業について展示や映像で紹介しています。

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  • 滝のように水煙を上げて水が流れ落ちる風景は圧巻

    本宮砂防えん堤(富山市)

    昭和12年完成の、貯砂量500万m3と我が国最大を誇る重力式粗石コンクリート堰堤で表面が間知石積の砂防ダムです。

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立山カルデラ砂防博物館-1

立山カルデラ砂防博物館

県民ライターが本格的「大人の社会科見学」を楽しめる「立山カルデラ砂防博物館」の魅力を徹底取材しています。

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神秘の海「富山湾」沿岸を巡る

新湊大橋(射水市)
堀込み港湾である富山新港の東西を結 ぶ新湊大橋。海に面していることから横 からの強風がスムーズに流れるように工夫されています。またそのスケールゆえに、材質やパーツの形状にも徹底的なこだわりが見られます。

雨晴海岸(高岡市)
海越しの女岩と立山連峰はまさに絶景スポット。海を挟み標高3,000m級の山々を望むことが出来る景色は、世界でもなかなか見ることができない絶景です。
そんな雨晴海岸も実は、インフラツーリズムスポットの1つ。
波による侵食防止のため海中には人工リーフを、また女岩の岩の崩落防止としてロックボルトを施工するなど多様な工夫を駆使し景勝地を守っています。

入善洋上風力発電施設(入善町)

令和5年4月3日から入善町横山の沖合で始まった、世界最大級の自航式SEP船による洋上風力発電施設の建設工事が令和5年6月4日に完了しました。
※風車の運転開始は令和5年9月予定沖合の水深10~12㍍の海域の沿岸から約676㍍にの地点に2基、938㍍の地点に1基の計3基が建設されています。

入善沖洋上風力発電施設の運営会社、入善マリンウィンド事務所にて引き続き、工事の概要に関する展示パネルが設置されています。

こんなところにも!インフラツーリズム

富岩運河環水公園(富山市)
昭和10年に東岩瀬港(現在の富山湾)から富山駅北までに建設された富岩運河の歴史と自然美が融合した、親水公園。園内の水路に架かる天門橋は、公園のシンボルとなっています。

  • 2.5mの水位差(国内最大級)パナマ運河方式の閘門

    中島閘門(富山市)

    昭和9年、富岩運河につくられたパナマ運河方式の閘門。今も旅客船の通過時には門が開閉され、閘門の仕組みを体験できます。

    スポット情報
  • 美しい富岩運河の船旅を楽しみましょう

    富岩水上ライン(富山市)

    環水公園~岩瀬間を運航する 旅客船で、中島閘門の通行を体験できます。(4月~11月)

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水上ラインで楽しむ富山湾へのクルーズ

船上からは豊かな富山の自然、岩瀬では歴史ある町の今を感じることができます。

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東山円筒分水槽(魚津市)
東山地区の天神野用水・青柳用水・東山用水の3つの用水に公平に水を分配するための円筒分水槽で、近年その美しさから観光スポット、パワースポットとして注目され訪れる人も多いです。

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「ロカルちゃ!富山 土木構造物編」

何気なく見ている富山の土木構造物の魅力や役割をいつもと違った切り口で紹介しています!

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県民ライターが富山の名橋を求めて県内を探索してきました。渡って眺めるだけじゃない、おすすめの周辺スポットと合わせて楽しみ方も紹介します!

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