JR高山本線特急「ひだ」で巡る、 富山・高山 地酒飲み比べ-1

JR高山本線特急「ひだ」で巡る、 富山・高山 地酒飲み比べ

 富山駅からJR高山本線の特急「ひだ」に乗って、歴史的建造物や古い町並みが残る飛騨高山を訪れてみませんか。高山市には7軒の蔵元があり、それぞれの場所で試飲や酒蔵の見学ツアーなど、楽しい取組みが行われています。途中駅の越中八尾駅で下車すれば、ご当地の地酒も味わえ「おわら風の盆」の舞台である美しい町の歴史や文化にも触れることができます。

東京から富山経由で飛騨高山へ向かう

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 富山駅にはJR高山本線が乗り入れており、名古屋や高山へ向かう特急「ひだ」が運行しています。北陸新幹線かがやきを利用し、東京駅から高山駅まで向かう場合の平均所要時間は4時間15分。東京を起点にして高山を訪れるとき、東海道新幹線から高山本線に乗り継ぐよりも、乗車料金が安く、時間も短くなるというメリットがあります。富山駅は乗り換えが分かりやすく、駅周辺にはご当地グルメや地酒、豊かな自然など、富山の魅力を堪能できるスポットがいくつもあります。

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富山市ガラス美術館(TOYAMAキラリ)

 富山駅のある富山市は、2025年1月にアメリカの有力紙「ニューヨーク・タイムズ紙」で「2025年に行くべき52カ所」に選出された、今、世界が注目しているスポットです。その中で紹介されたのが『富山市ガラス美術館』(TOYAMAキラリ)。建築家の隈研吾さんの設計で、富山県産の杉の無垢板を配置した温もりのある吹き抜け空間を、エスカレーターを使って移動できます。またガラスとアルミと石を組み合わせた外観は、雪を被った立山連峰を彷彿とさせると共に、ガラスの街にいることを実感させてくれます。訪れるときは、富山駅から市内電車環状線に乗り「グランドプラザ前」で下車してください(所要時間14分)。

富山が「ニューヨーク・タイムズ紙」の「2025年に行くべき52カ所」に選ばれました!

「とやマルシェ」で、富山の地酒を堪能

 富山駅に併設する『とやマルシェ』は、富山県の名物を幅広く揃えるお土産選びにおすすめのスポットです。シロエビやホタルイカを使った加工品を販売するお店、富山ブラックラーメンや握り寿司を味わえるお店もあります。正面入り口を入ってすぐの場所にある『蔵の香』は富山県内各地の地酒を揃えるお店で、創業150年以上の蔵元『若鶴』(砺波市)が運営しています。同蔵元の日本酒はすべてラインナップしており、北陸最古のウイスキー蒸留所『三郎丸蒸留所』で醸されたウイスキーとともに人気商品となっています。

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富山駅&駅周辺を徹底攻略|観光・グルメ・アクセスなど富山駅から始まる旅の必須情報をお届け!

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富山駅&駅周辺を徹底攻略

途中駅の越中八尾駅で特急「ひだ」から下車

 越中八尾駅は、富山市八尾町の中心部(「おわら風の盆」が開催される旧町)に最も近い駅です。駅前から富山市コミュニティバスが運行しているほか、坂の町を30〜40分ほど歩くと『八尾おわら資料館』や『八尾曳山展示館』、日本の道100選に選出されている諏訪町本通りを訪れることができます。「おわら風の盆」の舞台である八尾町は、江戸時代後期から昭和初期にかけて養蚕・蚕種業で栄えました。また和紙づくりは室町時代に始まったとされています。古くからの趣を残す町をのんびりと散策しましょう。
※越中八尾駅で下車する場合、「富山ー越中八尾間」と「越中八尾ー高山間」の2種類のきっぷが必要となります。

一年を通して「おわら風の盆」の高揚感を伝える

 前述の「ニューヨーク・タイムズ紙」の「2025年に行くべき52カ所」では、毎年9月1日から3日に行われる「おわら風の盆」も紹介されています。『八尾おわら資料館』では、年中「おわら風の盆」の歴史や唄、踊りに関する資料、衣装、楽器などが展示されており、編笠を目深に被って踊り子気分を満喫できるほか、事前予約すると三味線体験を通して、越中おわら節を教えてもらえます。館内では、大型スクリーンで「おわら風の盆」当日の様子も見られます。建物はおわら中興の祖である初代おわら保存会会長の川崎順二さんの自宅だった場所で、八尾の伝統的な町屋が再現されています。館内には、川崎さんにまつわる資料もたくさん展示されています。

素材や製法に向き合って、日本酒を醸す

 江戸時代後期に創業した『福鶴酒造』は、現在8代目が蔵元杜氏となり少人数で日本酒を醸しています。代表銘柄は淡麗辛口で飲みやすい「風の盆」シリーズ。なかでも純米酒は、昭和50年代から有機JAS認定のコシヒカリを使って造られています。また屋号を銘柄に付けた「ふくく」は当代になってから生まれたお酒で、地元で育った酒米「五百万石」を、昔ながらの生酛(きもと)製法を復活させて仕込んでいます。木桶の香りが残っており、酸度が高いためイタリア料理やチーズとも相性が抜群です。

富山県産米を使い、真心込めた酒造り

 県内屈指の老舗蔵元である『玉旭(たまあさひ)酒造』では、熟成させる期間を短くしたり特徴的な酵母を使ったり、セオリーに囚われない日本酒の製法を積極的に取り入れています。そのため味わいが多彩で、甘くてフルーティーなものや発泡しているものなど、どれを飲んでも豊かな個性を持っています。仕込みに使う米はすべて富山県産を使い、地域の人と一緒に米作りをしている田んぼで育てた米もあります。北アルプスの伏流水の美味しさも生かしながら、一本一本に真心を込めた酒造りが行われています。

車窓からの眺めも特急「ひだ」の醍醐味

 特急「ひだ」は、車窓からの眺めも大きな楽しみ。富山駅から高山駅までの沿線には、雄大な立山連峰や、四季折々の景色が美しい神通峡など、たくさんの見どころがあります。車窓を流れる景色を眺めながら、自然豊かな沿線の風景に癒されましょう。2023年3月のダイヤ改正から、特急「ひだ」は全定期列車がHC85系(ハイブリッド式特急型気動車)になりました。車内の電光掲示板を通じて、随時、どの動力を使って走行しているかを見ることができます。

古い町並が美しい、飛騨高山を歩く

 岐阜県北部に位置する高山市は、富山県から訪れやすい人気の観光地です。城下町の風情を色濃く残す古い町並は、高山駅から歩いて10分ほど。造り酒屋や春慶塗の店、飛騨牛や高山ラーメン、甘味を提供する店などが並び、買い物や食べ歩きをする人で賑わっています。また宮川を流れる中橋のたもとには人力車の乗り場があり、解説付きで優雅に散策を楽しみたい人におすすめです。「高山陣屋」や「朝市」など、ほかにも訪れてほしい見どころがたくさんあります。

高山最古の蔵元で、酒造りの現場を見学

 創業400年を越す『平瀬酒造店』は、高山市にある7蔵元で最も歴史が古く、現当主は15代目にあたります。築100年以上の店の奥には3つの土蔵があり、年中ひんやりとした蔵の中で、秋から春にかけて酒造りを行っています。事前予約すれば「酒造ツアー」に参加でき、原材料や製法の説明を受けながら蔵の様子を見学できます。仕込みに使うのは、飛騨地方で栽培されている酒米「ひだほまれ」と、良質な伏流水。「久寿玉」という銘柄で「飛騨乃辛燗」「超辛口」も自慢。梅酒や柚子酒を目当てにするお客さんも大勢います。

飛騨牛も堪能できる、日本酒のテーマパーク

 『舩坂酒造店』は、古い町並で200年以上にわたり酒造りを続けています。「日本酒のテーマパーク」をキャッチフレーズにしており、併設するショップで醸造したての日本酒を飲んだり買ったりできます。代表銘柄の「上撰深山菊」(甘辛中庸にして芳醇なタイプ)「甚五郎」(端麗辛口のキレのあるタイプ)は、燗がおすすめの芳醇でキレのある銘酒。また「四ッ星」はフルーティーな吟醸香を楽しめます。敷地内にある『味の与平』は、ご当地名物の上質な飛騨牛を、鉄板焼き、すき焼きで堪能できる食事処。日本酒の飲み比べもオーダーし、落ち着いた雰囲気の空間で、飛騨高山の魅力に浸りましょう。

飛騨地方12蔵の日本酒が一同に集まる

 『飛騨地酒蔵』は、高山市、飛騨市、下呂市にある全12蔵元の日本酒が揃うお店で、地元の人たちが昔から日常的に飲んできた銘柄や、蔵元が少量しか生産しない希少な限定酒などが並んでいます。また飛騨地域で造られているシードルやクラフトビール、レモンリキュールなどの日本酒以外のお酒、特産の果物の美味しさを瓶に閉じ込めたジュースもあり、商品を見ているだけで地域の魅力が伝わってきます。お酒に精通しているスタッフが、一つひとつの商品のことを丁寧に説明してくれるので、お土産選びに悩んだときは、ぜひ声をかけてみましょう。



富山駅からJR高山本線の特急「ひだ」に乗り、飛騨高山を訪れる旅はいかがでしたか? 土地の歴史や文化、自然に触れながら、美味しい地酒を楽しんでください。

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