鋳物の町・高岡で本物に触れる、とっておきのワーケーションプラン
東京から新幹線で約2時間半で行ける北陸の街・富山。シロエビや寒ブリ、ホタルイカを筆頭に、「食」のイメージが強いですが、伝統的な文化も多く残っていて、日本を代表する伝統工芸品に出会えることをご存知ですか? 今回は鋳物で有名な高岡市にフォーカス。鋳物師の職人技に触れながら、静かに仕事もこなせる、とっておきのワーケーションプランをお伝えします!
高岡市は銅器をはじめとする鋳物の町!
富山市内から車で1時間ほどで到着する、富山県第2の都市「高岡市」は、銅器をはじめとする鋳物の一大産地として400年以上もの歴史がある町。小学校によくある二宮金次郎像や寺院の梵鐘など、全国にある銅器の9割以上が高岡で作られているそう!すごい! 高岡鋳物発祥の地である金屋町には、昔ながらの美しい町並みが残っていて、歩いているだけでもタイムスリップしたかのような気分に。
ドラマや映画の撮影などにもよく使われる「千本格子の家並み」は、重要伝統的建造物群保存地区に選定されていて、観光客にも人気の場所。石畳にはハートや北斗七星も隠れているので、歩きながらぜひ見つけてみて。
「大寺幸八郎商店」でアクセサリー作りを体験!
金屋町には、高岡銅器の鋳物製造を行なっているお店が今でも多く残っています。「大寺幸八郎商店」もその一つで、ここではおしゃれなアクセサリー作りを体験できるんです。
サンプルやイメージ見本を見て、まずはデザイン決め。イメージができたらベースとなる錫(すず)をカットして加工していきます。難しいところは、お店の方が手伝ってくれるので、初めての方や不器用さんでも心配なし!
30分ほどで可愛いイヤリングが完成しました♡ 初めてのアクセサリー作りでしたが、とっても可愛くできて満足度高め。自分だけのオリジナルアクセサリーは、旅の思い出にもぴったりですね。ペンダントや指輪、ブローチなど好きなものを選べるので、自分用にもお土産用にもおすすめです。
店頭では、地元作家さんの作品やオリジナル商品の販売も行っていて、ブロンズ製の干支飾りやお雛様など、センスの良いものがたくさん。伝統技術を感じる細部にまでこだわった商品は、ぜひ実際に手に取ってみて欲しいものばかりです。
高岡のシンボル、イケメン「高岡大仏」にご挨拶。
奈良・鎌倉の大仏と並び「日本三大仏」とも称されているのが「高岡大仏」。鋳物の町・高岡の優れた鋳造技術を集結して造られた大仏で、お顔はかなりのイケメン♡ スッとした切長な目と穏やかな表情を、じっくり拝顔してみて。
台座部分は回廊になっていて、無料で誰でも胎内巡りが可能。仏教画や地獄絵図などを見ながら回廊を進んでいきます。病人を治す力があると言われている「おびんずる様」もいらっしゃるので、体の悪いところで撫でてみるといいですよ。
ひととおり回ったら、高岡大仏の目の前にあるamida cofee(アミダコーヒー)で休憩。Wi-Fiもあるので、大仏ラテを飲みながらメールチェック。混んでいなければ短時間のお仕事はこなせそう。会員になれば、2階の広いスペースも使えるそうです。
「御旅屋セリオ」のフリースペースでワークタイム!
戦前からあった地元のデパート「高岡大和」は2019年に閉館しましたが、「御旅屋セリオ」として今でも建物はそのままに。6階にはフリースペースが開放されていて、仕事をしたり本を読んだり、静かにワークタイムを。座席数もかなり多く机の間隔も広いので、隣の人を気にすることなく過ごせますよ。また、簡単な会員登録で本を借りることができる「まちライブラリー」が併設されています。
全てが美しいリノベホテル「金ノ三寸」で特別な時間を。
高岡の鋳物文化を存分に感じたいなら、宿泊は「金ノ三寸」がおすすめ。金屋町の築100年以上の町屋をリノベーションした1棟貸切のお宿で、昔ながらの建物を一歩入ると、洗練された上品な空間が広がっています。
扉やテーブルなど、至る所に真鍮が使われていて、冷たいのだけど温かみも感じる独特な光感が非日常的な雰囲気を醸しています。Wi-Fi環境もばっちりだし、集中力も高まってすぐに仕事モードにスイッチオン。没頭感のある場所で、短時間で効率的に仕事をするのが、ワーケーションを成功させるコツの一つだとすれば、少し薄暗い「金ノ三寸」のお部屋は最適だと言えます。
眠りの空間も素晴らしく快適。セミダブルベッドが4つ、シングル布団が4組あるので、最大8人まで一緒に泊まることができます。友達家族や親子で特別な時間を過ごしてくださいね。
少人数での利用なら、定員4名の「月」の棟をチョイス。中庭にはブランコもあって、随所に大人の遊び心を感じさせます。カップルや夫婦で訪れても素敵な時間が過ごせそう♡
「金ノ三寸」にはキッチンや調理器具の用意も。富山の地酒とおつまみを買ってきて、宿でゆっくり過ごすのも贅沢ですね。置いてあるワイングラスやぐい呑み及び調度品は、「喜泉堂・KISEN」のもの。金屋町で美しい鋳物製品を作り続けている製作所で、世界的に人気の商品も多数。使いやすさと美しさを両立させる高い技術とデザイン力は高岡だから成せる技です。
実際に使ってみて気に入れば、近くのショールームで購入もOK。伝統を引き継ぎつつも、実用性の高い今時なデザインに落とし込んだ商品は、どれも素敵で家に連れて帰りたくなるものばかりです。
富山ではなんでも昆布締めが常識!?
高岡市には昔ながらの建物を生かした飲食店も多くみられます。その一つが「山町ヴァレー」に入っている昆布締めの専門店「CRAFTAN」。富山の家庭では、魚を昆布で締めた「昆布締め」が日常的に食卓に並んでいるんだそう。その他とろろ昆布のおにぎりや昆布巻きかまぼこなど富山は昆布グルメが生活に根付いており、1世帯当たりの昆布消費量はなんと富山が日本一! さらに、ここ「CRAFTAN」では、魚だけでなく、お肉やお野菜の昆布締めを味わうことができるんです。口溶けの良い昆布締めや昆布入りの餃子など、存分に富山の食を堪能。食器や酒器は、もちろん高岡で作られたもの。美味しい食事と旨いお酒が揃えば、店主やスタッフとの会話も弾みますね♪
高岡に息づく鋳物職人の技を感じながら、仕事と観光を楽しむワーケーションプランはいかがでしたか? 伝統の中に身を置くような感覚で、とっておきの贅沢な時間を過ごしてみてください!
関連リンク(富山県ワ―ケーションポータルサイト「めぐるとやま」)
「めぐるとやま」-旅は、非日常からもう一つの日常へ。-
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Column
花⽥ 竜子/ライター・編集者
旅好きが高じて各地でワーケーションを実践中。世界中を周りながら仕事をすることが目下の野望。コスメとお酒をこよなく愛するミーハーライターです♡