職人の素材へのこだわりが、寿司の美味しさを高める-1

職人の素材へのこだわりが、寿司の美味しさを高める

富山県の寿司店では職人たちが、富山湾の魚介、肥沃な大地で育てられたお米、立山連峰の雪解け水などを使い、経験や技術を活かした美味しい寿司を握っています。
氷見市で寿司店を営む寿司職人に寿司へのこだわりを教えていただきました。

2022年に生まれ育った氷見市で寿司店『成希(なるき)』を開業した滝本成希さんは、東京やイギリスで腕を磨きました。「県外、海外を知ったからこそ、故郷である氷見の食材や風土の魅力を知ることができました」と話します。

富山の水で育った米を、富山の水で炊く


『成希』は、シャリに氷見産の「ささしぐれ」の古米を使っています。米作りが行われているのは氷見市長坂地区。天候に恵まれると海越しに立山連峰が見える中山間地で、急傾斜地に棚田があるため効率のいい仕事はできませんが、その分、農家の方が丁寧な米作りをしています。
「使うのは天日干しの自然栽培米です。稲を育てるための水も、米を研ぐ水も氷見のもの。このシャリで氷見の豊かさや魅力が表現された寿司を握っています」と話します。

富山湾の魚介に合う、地元の蔵元の日本酒を揃える


寿司を食べる時間を、より楽しくしてくれるのが日本酒の存在です。『成希』では富山県内の蔵元の地酒を中心に、冷蔵庫に60種類ほどの日本酒を揃えています。富山湾の魚介の握りや料理に合うように、スッキリ系からふくよかなものまで、幅広い味を用意しています。

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特に同じ氷見にある『高澤酒造場』の日本酒は多彩にラインナップしており、新しい酒ができると蔵主が持ってきてくれることもあるそうです。

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富山の伝統や文化と一緒に楽しんでもらいたいという想いから高岡鋳物や富山の吹きガラスの酒器で提供することが多いと滝本さんは言います。
錫製の酒器に日本酒を注ぐと、香りが落ち着き、味がまろやかになります。

水の特徴を、寿司の美味しさにつなげる


富山県の水の特徴は、軟水・硬水の両方があることです。『成希』の水は軟水で「出汁に使う昆布や節の旨味が出やすく、米がふっくらと炊き上がります」と話します。寿司や刺身に合わせる醤油も酒やみりんと調合しており、富山湾の魚介を豊富に使う『成希』の寿司や刺身に合う味に仕上げています。

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高低差4,000mの地形が生み出す多様な食材を活かした寿司が、富山県内各地の寿司店で味わえます。それぞれのお店で、職人のこだわりを感じる寿司を堪能してください。
 

Information


成希(なるき)
住所|富山県氷見市幸町32-31
電話|0766-74-5151
営業時間|18:00〜22:00
定休日|不定休
※ご予約時にご確認ください。

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