隠れ家のような鮨店で
物語のある料理と握りに出合う

隠れ家のような鮨店で
物語のある料理と握りに出合う


富山市北部にある岩瀬地区は、明治から大正期にかけて大阪と北海道を往復していた北前船の寄港地として栄えました。当時の廻船問屋や土蔵群は現在も姿が残されており、和食やフランス料理店、作家の工房、資料館となって町並みに溶け込んでいます。「GEJO」もその中の一軒。民家のような小ぢんまりとした佇まいで、格子扉を引くと店主の下條貴大(げじょう・たかひろ)さんが笑顔で迎えてくれます。


コースは物語を大切にして組み立てられています。下條さんは「お店で使うものは、すべて縁のある人のものを選びたい」という気持ちが強く、魚介は富山湾、日本酒は岩瀬の「桝田酒造店」、米と卵は富山で有機栽培農法をする「土遊野(どゆうの)」から仕入れています。富山の自然の恵みのつながりを、より強固に感じさせる料理や握りは県内外のファンを魅了し、2021年春にはミシュランプレートにも選ばれました。


誰もやっていない調理法で「GEJO」だけの料理や握りを味わってもらうのが、お店の大きなテーマです。そのため氷見定置網にかかったクジラは、生だけでなく、薪で焼いて漬けにしたりベーコンにしたりと同じ食材の個性を工夫を凝らして伝えています。オリジナルのキャビアは、「桝田酒造店」の日本酒を使い下條さんのレシピで塩味を利かせてあり、一粒一粒の黒いダイヤに行き渡る奥深い味と口溶けに心が奪われるでしょう。

※2021年9月21日時点の情報です。新型コロナウイルス感染症の影響により、営業日や営業時間の変更などが想定されます。最新の情報は公式サイトをご覧いただくか、店舗に直接お問い合わせください。
※価格は特記事項のない限り税込みで表記しております。


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