静かな気品を漂わせる小京都・城端で
地元の人に愛される鮨店
南砺市城端(じょうはな)は「城端別院 善徳寺」の門前に広がる小さな町です。江戸時代から加賀絹の産地として栄え、生産が活発に行われていたころは町の至る場所から機織りの音が響いていました。「城端別院 善徳寺」の斜向かいにある「幸ずし」は、昭和35年に店主の窪田幸司さんの父が開業しました。南砺地区は海に面しておらず、山に囲まれた町。「当時は城端線の沿線で鮨を専門に出す店はありませんでした」と窪田さん。金沢で修行をして店に入り、現在は、家族と一緒に暖簾を守っています。
握るのは地元の魚屋から仕入れた新鮮な海の幸。氷見や新湊など、富山県内の複数の港に水揚げされた旬の活魚を扱っています。自家製のシメサバは特に人気が高く、塩で旨味を引き出し、ほどよく酢をなじませます。(バッテラ押しずし 1本1,540円)シャリにも定評があり、地元で収穫された2品種の米をブレンドして炊き上げています。少し甘めの合わせ酢が「幸ずし」の魅力のひとつ。「父親が創業した60年前からのやり方を守って、昔の味を変えないように仕事をしてきました」と窪田さん。
昼はランチタム限定の「すし定食」(1,100円)や「海鮮丼」(1,700円)(どちらも味噌汁・デザート付き)が好評です。また夜も一品料理や「盛り合わせずし」(1,650円~)、「特上にぎりずし」(3,630円)などで迎えてくれます。県外のお客さんには「富山湾鮨」(2,970円)が好評です。夜は地酒を目当てに訪れる人も多く、五箇山で醸す「三笑楽」は大吟醸や純米酒などさまざまな種類を揃えています。ほかにも地酒は「立山」があり「シャリが甘めの鮨には、辛口の酒がよく合う」と話します。お客さんは長い付き合いの方が多く、地元で愛されていることが伝わってきます。
※2021年9月21日時点の情報です。新型コロナウイルス感染症の影響により、営業日や営業時間の変更などが想定されます。最新の情報は店舗に直接お問い合わせください。
※価格は特記事項のない限り税込みで表記しております。